2009年07月30日

道元の冒険

wowwowで「道元の冒険」という芝居を観た。

脚本は井上ひさし、監督は蜷川幸雄という組み合わせ。

まあ、内容はともかく、天才たちの仕事とはこういうものかと思う。

その中の劇中歌。


この世ははかなき 夢の世や
努力はすべて 水の泡
権力は権力に 滅ぼされ
流す血潮は すぐ乾く

暗いまんまの 夜はなく
いつか必ず 朝が来る
永久に上がらぬ 雨はなく
永久にやまない 風もなし

左はいつしか 右となり
右はいつしか 最左翼
財布もいつしか 空になり
あの娘はいつしか 鬼婆

死ぬため生まれし 我ならば
違いはあらじ 蜉蝣(かげろう)と
いかなる人も あと百年
経てば果無く なりぬべし

「能断金剛般若波羅蜜多経ソング」

これこれ、これを出したかっただけなのだが、今の世の中を見事に表現していないかな。
最近はニュースを見る気にもならないのだが、(政治や選挙情報、どの媒体信じる?) 
みなさん民主党に投票するのだろうか?

   

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2008年12月15日

Bones ボーンズ

FOXTVにBonesというテレビドラマがある。
いいドラマなのだが、私はあまり観ていなかった。

だが、8月27日には米民主党大会のバラック・オバマ氏演説中継の裏番組だったにも関わらず、このBonesの視聴率が上だったという報道があった。

なので、その理由を知りたくて最近は時々観ている。

あるシーン・・・


2人の捜査官が、やらしい黒人のにーちゃんの経営する寿司屋に捜査に行く。

外国人の経営する日本食の店は奇妙だ。
日本だか、中国だかわからない。
その辺の区別をつけろというのが無理なのだろう。

私がクアラルンプールに行った時、日本食レストランに行った。
それは日本食が食べたくて行ったのではなく、パックに到着時の夕食がサービスでついていたから。
豪華なホテルの中だった・・・・・

入ってびっくり。
定食屋なんだか、焼き鳥屋なんだか、寿司屋なんだか・・・・
カウンターの上にはずらりと真っ赤な提灯がぶら下がっている。

従業員は片言の日本語で「イラシャイマセー」とにこやかに迎えてくれるが、着ている着物(?)は派手な派手なおまけにちんちくりん。

私は窓際に座った。
窓の外には結構広い庭がある。
そら、わかりますよ・・・日本庭園を作っているつもりなのだろうとは。
かなり、努力すればだが。

ちなみにサービスチケットで食べられたのは「かき揚げ丼」。


さてBones。
黒人がカウンターに立って寿司を握っている。
そこで主人公は言う。


こんなの信じられる?

複雑で豊かな文化から売れそうな部分だけ盗んで、

外装だけ変えて、

それを売って金儲けするなんて最低よ



「盗んで」というのはちょっと厳しすぎるようにも思うが、こんなふうに考えているアメリカ人もいるのだと意外だった。
スタッフに日本人か、日本の文化の本質をよく知ったアメリカ人がいるのだろう。

決して「24」のような派手なドラマではないが、上品で知的な雰囲気は、こんな本質を見る目を持った脚本家が醸し出すものなのだろうか。


 


posted by maruoka-yoshimitsu at 09:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月03日

「墨攻」

boku.jpg

「墨攻」 写真は主演のアンディー・ラウ

今回の年末年始は実りが多かったかもしれない。
年末に観た「ROME」もこのブログで最初の★★★★★だったし、昨日観たこの「墨攻」から得るものは多かった。

この映画は史実ではなく、フィクションであり、また出来がそうよいわけでもなかった。
しかし、この映画で「墨家」というものを知ることができた。

墨子という名前は、中国の春秋戦国時代の諸子百家として、世界史の授業で習ったが、その思想の内容については、ほとんどというより全く知らなかった。

「墨家」については、本日本を買い込んできたので、研究の上、またシリーズでアップしていこうと思っているが、予備知識として少し。

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墨守という。絶対に守り抜くという意味だ。

歴史的には、墨子の死後も師の教えを守りつづけた墨家の言動と態度のことが墨守なのである。
墨家はそれほどに師の墨子を大切にした。
しかし、墨守にはもうひとつの意味があった。それは専守防衛という意味だった。

墨家はたんなる思想集団ではない。
戦国期の思想集団としても、同時期の儒家とは比較にならないほどに体系化された思想と論理をもっていたのだが、そのうえ実は、強力に組織された軍事集団でもあった。
初期こそ怠惰な者も役得目当ての者も多かったのだが、やがてはどんな集団にもありがちの、堕落する者や脱落する者がほとんどいなくなっていた。
墨家は戦国期最大の思想的軍事集団あるいは軍事的思想集団の総称なのである。
                松岡正剛の千夜千冊「墨子」より
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墨家の代用的な考え方は、「兼愛」と「非攻」。
兼愛とは、「ひろく愛」する意。
非攻とは侵略戦争、すなわち攻撃による戦争を否定すること、しかし防衛のための戦いは否定しない。
そのため、城を守るための戦術、戦闘技術、兵器、心理学を徹底的に研究し、頼まれれば、侵略を受けた城にはどんなところにでも現れた一種の傭兵集団と言ってもよい。

紀元前の昔に「人類平等」の理念を掲げ、また守備のみに徹する傭兵集団というのは本当に謎である。

さて映画。

趙と燕という大国に挟まれた、梁と言う国(フィクション)があった。
趙が燕に侵攻するには、梁を攻める必要があった。
圧倒的な兵力の前に、梁はなすすべがない。
そこで「墨家」に救いを求める。

梁の攻撃が始まる寸前に「墨者」の革離という人物が、ただ一人で梁に現れる。
趙の軍隊は百戦錬磨の巷将軍の率いる10万人、梁は牛将軍率いる4千人。

動揺する梁の人々に革離は言う。
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降伏をすれば命は助かるだろう。
しかし邑は焼かれ、女は陵辱される。
・・・・・
戦場に赴いて梁の敵と戦うのだ。
勝てば誰もが自由になれる。
・・・・・
戦いはそもそも理不尽なものだ。
怒り、悲しみ、そして自由を武器に託せ。
己のため、罪なき民のために立ち向かえ。
それで得た自由こそ価値がある。
...............................................................

そして、敵軍の心理を読み、あらゆる戦闘技術を駆使して趙軍を退ける。
大損害を受けた趙軍は撤退。

牛将軍が、「大勝利ですね。褒賞の授与です。今から宮殿の方へ」と革離に言う。
すると革離は、
...............................................................

褒賞?
牛将軍にはこの屍の山が見えないのか?
同じ人間だ。

敵です。

敵が自分を殺そうとする瞬間に、善悪の判断は働かない。
だが、恨みで人を殺そうとするのは論外だろう。
...............................................................

梁王の息子梁適と民は次第に革離に傾倒していく。
それを快く思わない梁王と重臣たち。
ついには謀反の疑いをかけられて囚われるが、梁適の機転で城外へ逃れることができる。
しかし、追われる身に。
そして梁適は言う。

墨家は互いに「兼愛」せよ、つまり万人を愛せと説くが、実際は愛する相手を選ぶべきだ。


しかし、趙軍の巷将軍は撤退してはいなかった。
奇襲をかけられ、梁城は占領されてしまう
巷将軍と側近の会話
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戦場は戦場だ。
勝ち負けしか残らない。
確かに梁城は落ちたが、我らの勝利ではない。

革離の負けです。
革離は人間の本性を見落とし嫉妬を招いた。
助けた相手の信用さえ得られなかったのです。
完全な敗北でしょう。
勝者はいないのです。

確かに奴は負けた。
それでも我が手で革離を負かすべきなのだ。
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ここから先はもう書きません。
楽しみなくなるでしょ。
見る価値は充分にありますよ。

さてしばらく「墨子」の本を読みふけることにします。
ノートも作りました。
「墨家研究」

なんでか?
私は「老子」が好きと言ってきたのですが、でも自分に合わないところが多少あったんです。
この「墨家思想」はとても気に入りました。
考え方がとても納得できるのですよ。

★★★☆☆

でも、何でタイトルが「墨守」ではなくて「墨攻」なんだろう?

  


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2008年01月02日

ROME(ローマ) #1〜#22

  
. 

WOWOWで年末年始に再放送されたドラマ「ROME」
この10年で観たドラマの中で一番だった。
一話1時間なので合計22時間だったのだが、とにかく面白く一気に観てしまった。

制作費は200億円以上、製作期間は8年。
エミー賞の美術賞、衣装賞、特殊視覚効果賞など4部門を受賞。
とにかく豪華で、構成もしっかりしている。

物語は、ガリアを征服したカエサルがローマ社会の大変革という野望を持ってローマに帰還する直前から始まる。
史実のみが描かれるのではなく、第13軍団の百人隊長ルキウス・ボレヌスとその部下ティトゥス・プッロの人生が壮大なローマの歴史と絡み合いながら物語が進行する。

カエサルと二頭政治の友人ポンペイウスや元老院の関係。
元老院議員カトー、キケロの立場など、昔、教科書で習ったことがクリアに整理され頭に入った。

志半ばで元老院議会で暗殺されたカエサル。
カエサルにトドメを刺したブルータスは、カエサルの愛人セルウィリアの息子。
カエサルが後継者に指名したオクタビアヌスは自分の姪のアティアの息子。
そのオクタビアヌスはネロの妻を娶る。

オクタビアヌスの側近アグリッパは、アティアの娘オクタヴィアと愛人関係になるが、そのオクタヴィアは将軍アントニヌスと結婚する。

カエサルの死後、アントニウスはアティアと愛人関係となり、また、カエサルの子供カエサリオンを生んだクレオパトラとも愛人関係になる。

混乱したローマ。
ローマの穀物供給地であったエジプト。
エジプトに渡ったアントニウスはクレオパトラと共謀し、ローマへの穀物輸出を停止する。
餓死者も出るローマ。

オクタビアヌスはエジプトに総攻撃。
アントニウスは自殺。
クレオパトラも、伝えられるように毒蛇に胸を咬ませて、自殺。

ローマとエジプトを最終的に治めたのは「化け物」と呼ばれた冷血なオクタビアヌス。

このドラマを素晴らしいものにしているのは、ヴォレヌスとプッロ、その周囲のローマ市民の暮らしが克明に描かれているのが大きな理由。

その当時の人の命、神々、血、面子、家族、性に関する考え方の差。
驚くべきものだと思う。

面白いのは、当時もうすでにラブホテルがあったということ。
おまけに、ベッドの横には、蛇口をひねるときれいな水が出るシャワーもあった様子。

権力、陰謀、裏切り、憎しみ、恐れ、愛情、家族、幸福、正義。
根気のある方は、是非観てみるべきです。
観たい方はご連絡を。
お貸しします。
ただしDVD-RAMが再生できるプレーヤーが必要です。

それと当院の患者様に限ります。(笑)

★★★★★

 
posted by maruoka-yoshimitsu at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月31日

I'm going to tell you a secret


madonna.jpg

マドンナのワールドツアーと私生活、バックステージの映像を納めたドキュメンタリー。

年末年始のために撮り溜めておいたDVDのうちの一枚。
WOWOWの「ROME」を10話まで観て、少し疲れて何気なく観た一枚。
あまり期待してなかったのだが、大当たり。

オープニングは不可解な映像と不思議な言葉から始まる。

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「予言」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
人生は富と名声以上の深い意味がある

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ツアーの準備の光景。
バックダンサーのオーディション。
マドンナはすべて自分で選考する。
そして、こう語る。

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ショーの現場には戦時中の緊張感があるわ
誰の失敗も許されない
この緊張感の中でずっと生きたいわ
このエネルギーが好き
皆で何かをする一体感が好き
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ライブ一曲目は「BOGUE」。
マドンナの象徴のコルセットでダンサーたちと歌い踊る。
ステージ装置を含めた完成度が素晴らしい。
小さなことすべてに手を抜いていないことがよくわかる。

大学生のころ日本でMTVの放送が始まった。
「LIKE A BIRGIN」がヒットしていたころ。
そのころ流れていたクリップは、白いバックの中で男性ダンサー2人とマドンナだけのものだった。
それがこの豪華なステージ。

NYのライブの光景ではマイケル・ムーアも登場。
9.11直後。
マドンナは舞台からマイケル・ムーアを讃える。
当時の「やっちまえ」的な意見が多かったアメリカで、「争うなんて、馬鹿みたい」「許しあおうよ」っていうメッセージを訴えたのだが、観客の一人は、「まるで民主党の大会みたいなコンサート」とコメントする。

夫であるガイ・リッチーと2人の子供たちとのプライベートの映像も挟み込まれているが、どの家族も、風景も嫌味がなく自然で微笑ましい。
「何でこいつと?」と言われる(笑)ガイ・リッチーだが、とてもいいヤツだと思う。
私はマドンナが結婚した理由がよくわかる。

ライブの曲と、ダンサーやスタッフたちとの交流を交えながらドキュメンタリーは進行する。
ダブリンでの野外ライブは観客8万人。

ダブリンといえばアイリッシュパブ・・・つまりギネスビール。(笑)
飲んだダンサーたちは「泥の味みたい。」と吐き出す。
そんな交流も含めて物語は進む。

ツアーは最終段階。
バックダンサーたちにこう語る。
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限界に挑戦して欲しい
私から離れた後、平凡になって欲しくない

自分の言葉や行動に責任を持って欲しい
それができなければ才能も無意味よ
皆を心から愛しているわ
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そしてツアー最終のパリでのライブ終了後の打ち上げで、ダンサーたち一人一人に感謝の言葉をプレゼント。
..............................................................

セス
あなたを切ったあと
あなたが外で泣いているのを見たの
そして考えなおした
本当に仕事を切望してたのね
...............................................................

自分のアシスタントには
...............................................................

私たちが寝た後もさらに働き
私の落としたゴミを拾い
・・・・・・・・・
アンジェラ
ショーの本当の主役は私のアシスタント
...............................................................

そのまま親善大使としてイスラエルを訪問

そしてエンディングへ

...............................................................

私の大きなエゴは問題ね
変わらないと
変われるかしら
努力し続けるしかないわ
変わらないと
変われるかしら
知ることが始まりね
もっと知って、もっと学んで、もっと達成する
知る努力をやめると、成長をやめて死ぬ
自分が無になってしまうわ
...............................................................

「イマジン」をマドンナが歌う

...............................................................

今こそ光と希望を広げる時です
ロウソクを灯す人が増えれば闇は減る
もっと意見を交換し
もっと互いを知る
必要なのは愛
愛がなければ命は存在しません

終わり・・・・・・・じゃなくて・・・・・・・始まり

私の秘密理解できた?
...............................................................

★★★★☆

ちょっと心も体も・・・・・特に心が疲れていたこの年末に、暖かさを吹き込んでくれた一枚でした。

 

  






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2007年05月20日

ザ・センチネル 陰謀の星条旗

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ザ・センチネル 陰謀の星条旗

今週末も休養のため、ツタヤの「棚からひとつかみ」をしてきた一枚。
あまり期待していなかったのですが、よかったですよ。

マイケル・ダグラスの演じるピート・ギャリソンはレーガンを助けた伝説のシークレットサービス。
が、警護するはずのファーストレディーと愛し合う関係となっていた。
そんな中、彼の同僚が自宅前で射殺され、ギャリソンのかつての部下、デヴィッド・ブレキンリッジ(キーファー・サザーランド)は事件の捜査を開始。
しかし事件が解決せぬ内に、ギャリソンに接触してきたタレ込み屋から、大統領暗殺計画の存在と、それにシークレットサービスの高官が関わっているという情報がもたらされ…。

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マイケル・ダグラスと「24hours」で一躍有名になったキーファー・サザーランドの競演は嫌味なく、緊迫感ある演技はさすがに貫禄。
でも犯人は途中でわかります。
ほらよくあるでしょう?電話をしている後姿で、首筋と携帯電話だけが写るところ。
あれでわかるんですよ。

私の仕事は目がカメラになる必要があります。
なので、質感とかを見極めて記憶する能力は他の方よりも優れていると思います。

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ファーストレディを演じるキム・ベイシンガーはいつまでも変わりなく気品がありますね。
ファンなんです。

評価 ★★★★☆

 
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2007年05月14日

いろいろ

 
昨日の謎々の答え。

土砂降りのバス停に、ヨボヨボのばあさんと、あんたが命を助けられた事のある親友と、あんたの理想の女性が立っている。
そこにあんたが車で通りかかるんだ。
車にはあと一人しか乗れない。
あんたは誰を乗せる?

答えは、

親友に車を渡し、ばあさんを送らせる。
自分は理想の女性とバス停に残る。
そうすれば・・・・・

なるほど。

今ツタヤのレンタルが半額なんですよ。
CDも20枚リッピングしました。
土日は映画と音楽三昧。

「ハードキャンディ」

出会い系のチャットで知り合った14才の少女ヘイリーと32才のカメラマンのジェフ。ふたりは意気投合し、会う約束をする。素直でキュートなヘイリーを気に入ったジェフは、彼女を自宅に誘い込む。恋人がいながら、少女への興味がつきないジェフにとって、ヘイリーは恰好の相手。しかし、罠にはめられたのは彼だった。
自分よりもひとまわり以上離れた男性を泥酔させて縛り上げて、何をするのかと思ったたら…これは男性ならば、自分の身に起きたと想像するだけで気絶しそうになるであろう残酷な仕打ち。ロリコン男へ制裁だと、歪んだ正義を全うしようとするヘイリー役に、かわいらしさと邪悪さを同居させて熱演したエレン・ペイジの迫力に圧倒される本作。役者のセリフとアクションと音だけで見るものの想像力を煽り、恐怖の底に陥れる巧みな演出を見せたのはCMやミュージッククリップで活躍していたデビッド・スレイドだ。共演は『オペラ座の怪人』のパトリック・ウィルソン。(斎藤 香)

確かに発想は面白いのですが、こんなことされたら、男はタマラン。
14歳の少女役を演じたエレン・ペイジの演技はいい。

評価 ★★★☆☆
 

「白いカラス」

些細な事件をきっかけに職と妻を失った大学教授コールマン・シルクは、怒りと喪失の日々の中で、悲惨な過去を背負った女性フォーニアと出会う。周囲の警告をよそに、フォーニアとの関係にのめり込んでいくコールマンは、50年間隠し通した秘密を初めて他人に打ち明ける…。「クレイマー、クレイマー」のロバート・ベントン監督が贈る珠玉のヒューマン・ドラマ。(Amazon)

人種差別がテーマ。
ニコール・キッドマン、アンソニー・ホプキンス、エド・ハリスが共演。
さすがに名優たちが無難にまとめ上げた作品といえます。
見る価値はあり。

評価 ★★★☆☆


「沈黙の脱獄」

スティーヴン・セガール主演の人気“沈黙シリーズ”最新作。恋人との将来を考え泥棒稼業から足を洗う決意をしたハーラン。最後の仕事を決行後、同行していたブルーノが裏切りを謀り、ハーランは刑務所送りになってしまい・・・(Amazon)

最近のセガールはわけのわからない映画が多かったのですが、この作品はまあまともになったかな?
暇つぶしにはいいかも。

評価 ★☆☆☆☆

 
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2007年05月13日

16ブロック


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[ 16Blocks ]

NY市警の刑事ジャックに課せられた任務は、16ブロック(区画)先の裁判所に証人を送り届けるだけのごく簡単なもの。だが、護送中、何者かに襲撃されてしまう。その証人が警察内部の不正を目撃していたのだ。法廷での証言開始まで残された時間は118分。NY市警vs1人の刑事。ブルース史上、最も壮絶な戦いが始まる!(Amazon)

Amazonのカスタマーレビューが2つとも★★★★★なのは頷ける。
久しぶりにいい映画を観ました。
「ダイハード」から脱却したブルース・ウイリスの演技がいい。
これはお勧め。
値段も安いので、購入する価値はありますよ。
「もう一つのエンディング」の本編も入っているようなので、それも楽しみ。
なので、詳しいことは書きません。

16-2.jpg

アクションも地味だし、張られた伏線も読めるし、結構単純な映画だけど、それがいい作用をしているように感じます。

相手役のモス・デフが出す謎々。
「土砂降りのバス停に、ヨボヨボのばあさんと、あんたが命を助けられた事のある親友と、あんたの理想の女性が立っている。
そこにあんたが車で通りかかるんだ。
車にはあと一人しか乗れない。
あんたは誰を乗せる?」
さて、答えは?
フフフ・・・・・・
解答は、月曜日のブログで(笑)

最後のシーン。
相手役のモス・デフからの手紙。

「ジャック。
運命に従ってうまくやっているか?
俺も順調。シアトルは最高だよ。空気が新鮮で気持ちがいい。
こんな暮らし夢見たいだ。毎日忙しいけどね。
店がオープンした。俺の名前が先なのは許せよ。
約束したケーキだ。いつでも遊びに来て。

正しい行いをありがとう。

返事くれ。ピース。
誕生日おめでとう。」

そうですね。
なんと言っても正しい行いが一番。
人間として生まれたのですから、正しい行いをしなければ。
結果はどうであれ、そうすることで少なくとも後悔はありませんから。
後は黙って運命に従えばいいのだと思います。
きっとうまくいく。

評価 ★★★★☆

 


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2007年04月14日

「オーメン」

 
o-menn.jpg

「神もこの嘘はお許しになります。」

ここから始まる凄惨な物語。
確か中学時代に見た「666」のリメイク版。
内容は、もはや紹介するまでもないだろう。
今回の映画は、以前よりスタイリッシュな仕上がりになっているが、前作のような恐怖感は少ない。
ホラーというより、アクション物になってしまっている。
まあ、飽きずにみられるが、なかなかリメイク版は難しいなあと考えさせられる。

やはり何でもオリジナルの壁を越えるのはよほどの工夫が必要なのではないか?
「真似るは学ぶ」と言うが、自分がオリジナルになることが大事なのではと。

でも、やっぱり神様は・・・・・・・・・・・・・・
         本当に何でも知っておられるのでしょうか? 
  
オーメン アーメン


評価 ★★☆☆☆

 
  



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2006年01月08日

ハイドアンドシーク

hide.jpg ハイドアンドシーク

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9歳のエミリーは母の自殺をきっかけに心を閉ざしてしまった。父親のデビットは娘の心の傷を癒そうとNY郊外に引っ越すが、娘は架空の友達“チャーリー”と遊ぶようになった。そのときから飼い猫が殺されたり、バスルームに残酷な落書きがあったりと異変が次々と起こる。すべてチャーリーの仕業なのか…。
ロバート・デ・ニーロとダコタ・ファニング共演のスリラー。演技派のふたりだが、特に心を閉ざした少女を演じたファニングは、無表情で不気味な佇まいだが、そこはかとなく哀しみを感じさせる絶妙の芝居を見せる。“チャーリー”とはいったい何者なのか…次々と起こるショッキングな出来事にハラハラしながらも、真犯人を推理する楽しみもある。Amazon
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うーん。
チョットねー。
ロバート・デ・ニーロとダコタ・ファニング共演ということではずれないだろうと思ってたが・・・エリザベス・シュー(リービングラスベガス)とファムケ・ヤンセン(X-MEN)も出てるし・・・

しかし、見事にはずれ!
直近7本外れている。
ダコタ・ファニングが全てを食ってしまっているかな?
さすが名子役の呼び名高しといったところ。
ストーリーはあっけないほどつまらなく、ジョニー・ディップの「シークレットウインドー」の焼き直しみたいな感じ。

この2本を見るとアメリカ人の精神構造についてかんがえさせられる。
つまり異常なところでの二重人格。
ちょっと人が変わるといったことではなく、別人格が殺人鬼というレベルの問題。
確かにアメリカ人と接していると、人当たりもよく優しく感じる人ほど本心は何を考えているのかなぁ?と少し怖く感じることがあり、そんなことを自分達自身でよくわかっているのかもしれない。

あれだけ戦争好きで、銃にこだわるのもその裏返しか?

評価 ★☆☆☆☆

 
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2005年12月24日

ローレライ

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ローレライ

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福井晴敏のベストセラー小説『終戦のローレライ』を原作に、平成ガメラ・シリーズなどの特技監督として知られる樋口真嗣が長編実写映画監督デビューしてお届けする海洋冒険スペクタクル大作。
1945年8月、絹見少佐(役所広司)は浅倉大佐(堤真一)の密命を受け、広島に続く本土への原爆投下を阻止すべく、ローレライ・システムなる新型特殊兵器が搭載された伊号五〇七潜水艦に乗り込み、太平洋に向けて出航するが……。
人間側の演出に若干不慣れな箇所は目立つが、豪華キャスト陣がそれを巧みにカバー。
役所広司扮する主人公ヒーローには、男もほれぼれするほどだ。
たヴィジュアル面では樋口監督の本領が発揮され、ダイナミックな海戦シーンの数々が構築。戦争映画として心意気などもさりげなく盛り込まれており、これまでの日本映画にない斬新なエンターテインメントとして、見事に2時間強を熱く突っ走ってくれている。(増當竜也)
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今更と言う感もあるのだが、亡国のイージスを見る前に見ておこうと思った。

Amazonのカスタマーレヴューでも評価は二分している。
これは亡国のイージスでも同じようだ。

でも邦画としては大きな進歩があると思う。
潜水艦ものは撮影が難しく、ちょっとした手抜きで貧乏臭いものになってしまうが、この映画はそれをあまり感じさせない。
いままでの邦画だったらとても見るに耐えないものになったと思うが、これは大丈夫。

確かに過程の描写不足や設定の甘さは否めないがそれを差し引いてもも映画としての完成度は合格点だと思う。

それを助けるのが、役所広司演じる朝見艦長の特攻は認めない「生き残れ」という姿勢。


これはアメリカと共謀して、東京に原爆を投下させようとする大佐との会話
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考える必要などない。
優れた人間は皆この戦争で死んでしまった。
今生き残るものなどただの臆病者にすぎん。
この臆病者が作る戦後に何が期待できる?

臆病者か?
あなたに言わせればオレもその一人かもしれない。
しかし大佐。
なじられても、後ろ指差されても、
それでも生き延びるのは勇気のいるもんだ。
あんたの言うように、このオレが間違っているかもしれん。
だがどんなに苦しくとも生きようとしたものであれば、
いつか必ず日本を立て直すことができる。

わからんか朝見。
100年後の日本を想像してみろ。
大人は誰も責任を取らず、行動もしない。
子供たちは自国に誇りを見出せず、希望も持てない。
このままでは米国に従属する奴隷に成り下がるぞ。
そんな国に何の価値があるというのか?

私は信じる。
たとえ日本が焼き尽くされようが、
日本人は自分で絶望から立ち上がる。
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これは秘密兵器ローレライ(N式)の中枢となる魔女と呼ばれたパオラと若き部下に残す言葉。
パオラ演じる少女はとても可愛く、はまり役。

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N式の乗員は自力で戦場を離脱し、自ら生存の道を探すこと。
以上だ。

そんな。
一緒に行かせて下さい。

ここから先は俺達のケジメだ。
大人の起こした戦争に、お前達子供の力を最後まで当てにした。
すまなかった。
オレたちは自分以外の何か見えないものに身をゆだねてきた。
そういう生き方しか出来なかった。
だがお前達は違う。
自分の目で本当に大切なものを見極めてほしい。
そしてそれを守りぬくんだ。

大切なものって、いったい・・・?

考えろ!
お前達にはきっとわかるはずだ。
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評価 ★★★☆☆

 



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2005年12月17日

ザ・インタープリター


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ザ・インタープリター

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ニコール・キッドマン、ショーン・ペンという2大実力スターが共演した社会派サスペンス。ニコールが演じるシルヴィアは、国連に勤務する同時通訳で、アフリカのクー語(架空の言語)を担当する。
そのクー語が使われる小国マトボ(こちらも架空)の大統領が国連で演説することになるのだが、シルヴィアは大統領が暗殺されるという情報を聞いてしまう。
シークレット・サービスのトビンがシルヴィアを護衛するが、彼女も怪しげな行動をとる。
マトボの国情には、アフリカ各国の悲惨な現状が凝縮されており、突然の激しいアクション場面とともに、随所で背筋を凍らせる。全体の展開はやや複雑で不可解な点もあるが、シルヴィアの素性が明らかになるにつれ、彼女とトビンが悲痛な心を慰め合う物語も生まれ、感情移入しやすくなっていく。
それでいて、深いラブストーリーになだれ込まないのはリアル。
主演2人は、いつもながらの名演(とくにクライマックスのペンの切ない表情は絶品!)だが、最も印象に残るのは、ニューヨークの国連本部内の映像だろう。
ドラマに真実味を与えるのはもちろん、劇映画としては初めて撮影が許可されたという点でも、一見の価値はある。Amazon(斉藤博昭)
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あまりニコール・キッドマンが好きではなかったのだが、今回のこの映画は彼女の美しさを際立たせることに成功している。
欠点が見つからないほど美しい。

あらすじと名演技に関しては上記映画評を参照していただくこととして、今回のテーマは「復讐」
そのN・キッドマンの台詞を
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人は愛する者を失うと復讐を望む。
時には神にさえ。

アフリカのクー族はこう信じている。
「生命を救えば、悲しみに勝てる」

誰かが人手にかかり、1年間の喪があけるとき、
“おぼれる者の裁き”という儀式が行われる。
川辺で夜通し宴を張り、
夜が明けると殺人者を泳げないように縛り、船から川に落とす。

その後遺族が決めるのよ。
彼を溺れさせるのか、助けるのか?

溺れ死ぬのは自業自得。
だけど遺族は生涯喪に服さなければならない。

もしこの世の不条理を受け入れ命を助ければ悲しみから開放される。
悲しみの安易な産物が復讐。
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あまり期待せずに借りたが、一気に観てしまった。
かなりストーリーは複雑なので、画面から少し目を離したらわからなくなるほど。
考えながら見ていかないと。

このストーリー、演技、勢いなら価値はありますね。

評価 ★★★★☆

 

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2005年12月04日

「アレキサンダー」

arekisander.jpg アレキサンダー
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紀元前356年、マケドニア(現在のギリシャ)の王の息子として生まれ、20歳で王に即位。
32歳で急死するまで東方へ侵攻し続けたアレキサンダーの生涯を、オリバー・ストーン監督が、破格のスケールで再現していく。
両親の確執や父の暗殺などで心に屈折感を抱えながらも、征服欲に燃えるアレキサンダーは、過酷な戦いや臣下の裏切り、自らの体力の限界も乗り越えながら、ついにインドまでたどり着く。
本作でもっとも驚かされるのは、アレキサンダーの愛を正面から見つめたこと。親友ヘファイスティオンとの関係など、男同士の友情を超えた濃密な愛が丁寧に、かなりこってりと描かれている。
主演コリン・ファレルは、まだあどけなさの残る10代から、亡くなる30代までの変化を表情や肉体の動きで表現し、俳優としての素質を見せる。
アクション場面では、前半の砂漠でのダイナミックな戦いと、後半、ジャングルでの象や馬が入り乱れるバトルが圧巻で、バビロンの都を鮮やかな色彩で再現した映像にも息をのむ。
問題点は、大王の侵攻の意図が曖昧なことと、達成感が観る者に伝わってこないこと。侵攻の合間での作戦会議がやたらと長く、映画の流れを止めてしまっている。Amazon(斉藤博昭)
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年齢を経るにつれ、「古典」「基礎」「哲学」の重要性を痛感する。
冒頭に引用されるのがこれ、

「幸運は勇者に味方する。」
ウェルギリウス [ アエネーイス ]

人の心のありようは何千年経ってもそう変わらないということか?

アンジェリーナ・ジョリーがアレキサンダーの「妖女」と言われた母親オリンピアスに扮する。
彼女にしては今までとはかなり違った雰囲気を醸し出すことが出来ている。(ファンでね)

少年アレキサンダーに蛇をさわらせながらこう言う。

「ためらうと咬みつかれるわ。
 忘れないで、
 決してためらわないで。 
 蛇は人間と同じ。
 何年も手元における。
 餌をやり育てるの。
 それでも時として裏切るわ。
 傷つけてはだめよ。」

そして父親のマケドニア王フィリポスは、武芸と共に哲学者アリストテレスをアレキサンダーの師とし、文武両道の教育を行う。

オリバー・ストーンらしい超大作なのだが、「大作を作る」ことを目的としたがためにこのテーマを選んでいるように思う。
だからインドまでに達する征服に関する大王の意図があいまいになっており、唯一この言葉にのみ明らかになる。

「世界中の人々を自由に!
 アキレスやヘラクレスより素晴らしい。
 人間に火を与えたプロメテウスに匹敵する偉業だ。
 犠牲はつきものだ。
 死が訪れた時に、『何を成し遂げたか?』大切だ。」


アレキサンダーは何年にもわたり辺境の地をさまよい、インドにまで達する遠征を行う。
しかしついには「子供の顔さえ見たことがない」と側近の部下に責められ、激怒した彼は少年時代から苦楽を共にしたその部下を殺し苦悩する。

「最善を求めすぎることは傲慢と同じことだ。
 今や私は暴君だ。」
「君は人間だ。過ちも犯す。」
 皆君を誇りに思い、許してくれる。」
「全てが間違いだったのだ。」

そして、ジャングルの中でのインドの象軍との壮絶な戦い。
その戦闘におけるケガがもとで32歳の若さで急逝する。

この姿が「グラディエーター」のローマの哲人皇帝マルクス・アウレリウスとダブってしかたがない。
絶頂期のローマ帝国の皇帝の地位にありながら、辺境の地の平定に明け暮れ、その遠征のテントのなかで、「自省録」を書き続ける。
その一節

「カエサル的にならぬよう、その色に染まらぬよう注意せよ。
 なぜならそれはよく起こることなのだから。
 単純な、善良な、純粋な、品位のある、飾り気のない人間。
 正義の友であり、神を敬い、好意に満ち、愛情に富み、自分の義務を雄々しく行う人間。
 そういう人間に自己を保て。
 哲学が君を作りあげようとしたその通りの人間であるように努力せよ。
 神々を畏れ、人を助けよ。
 人生は短い。
 地上生活の唯一の収穫は、敬虔な態度と社会を益する行為である。」

しかしこんなアウレリウス帝も晩年は幸せではなく、わが子に暗殺されたという説もある。
大哲学者アリストテレスを少年期の師としたアレキサンダーも「人」としては幸せだったのか?

「かつてバゴアスが言った。
 アレキサンダーにとって、世界の果てより愛を探すほうが難しい。」

では哲学は実際には人を幸せにできないのか?
そうであって欲しくはないのだが・・・

こんな台詞もあった。

「愛しすぎる者はすべてを失う。
 醒めた心で愛するものは長く続く。」

これが答えになるのだろうか?
何事もほどほどに・・・ということ?

評価 ★★★☆☆

 










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2005年11月12日

「ユートピア」

yu-topia.jpg 「ユートピア」

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スペインの女性監督、マリア・リポルが予知能力を持つ青年の数奇な運命を描くサスペンスホラー。毎夜繰り返される悪夢に苦悩するアドリアンは、ある日、夢に現れる女性を探す決意をするが…。主演は『carmen./カルメン』のレオナルド・スバラグリア。(Amazon)
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夢で予知ができるアドリアン。
孤児のアドリアンは予知能力者の集団「ユートピア」の師サミュエルに引き取られ、その能力をさらに開花させる。
そしてある日・・・

カスタマーレビューに脚本の出来が悪いとの評がありますが、たしかにそう思います。
でもいい感じの映画です。
スペイン語とフランス語の混じった台詞が一風変わった雰囲気を醸し出していますし。
ハリウッド映画一辺倒の中で気分が変わっていいですね。

夢とか予知についての台詞を抜書き。

老師サミュエルの言葉
「眠っている時に見る夢は過去に起きたことだ。
 目覚めている時に見る夢はこれから起きることだ。」

眠っている時に見る夢は、過去の記憶の断片を勝手に脳がつなぎ合わせているだけですから、その通りですね。
意識がある時に思うことはかなえることができるといった意味でしょうか。

主人公アドリアンとアンヘラのエンディングの別れのシーンの言葉

「君に出会って未来は変えられると知った。」
「また合える?」
「ああ。」
「夢を見たから?」
「いや、僕がそう望むからだ。」


これは老師サミュエルのアドリアンへの最後の手紙の一節

「わかるかね?
 予知の夢のままに生きると我々は狂気に走る。
 お前の予知能力は一生続くだろう。
 だが悪夢には終止符が打てたはずだ。
 あとはお前しだいだ。
 あとはお前しだい・・・・」

最近は予想、予測と五月蝿すぎると思うことがよくあります。
もちろんそれもある程度は必要なことなんでしょうが、無駄な予想をすることにあまり労力をさいてもねえ?
たとえば選挙速報なんてそうですよね。
各局そろって何時間もの特番を組まなくても、数時間もすれば結果はわかるわけですから。
そんなことで右往左往せず、いい映画でも流して欲しいものです。

まあそれはさておき、

老師サミュエルの言葉
「また夢を見たな。
 それはしかたがない。
 お前には予知能力があるからだ。
 ただ悪夢に変えてはいかん。」

つまり、すべては自分しだい。

私の好きな言葉

「普通の人間と戦士の基本的な相違は、普通の人間があらゆることを恵みか呪いと受け取るのに対して、戦士はあらゆることを挑戦と受け取ることである。」
カルロス・カスタネダ

特にお勧めする出来ではありませんが、観て後悔はしない映画です。

評価 ★★★☆☆

 
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2005年10月30日

「ミリオンダラー・ベイビー」

B000AC8OV0.09.LZZZZZZZ[1].jpg
ミリオンダラー・ベイビー
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トレーラー暮らしで育ったマギーのたったひとつの取り柄はボクシングの才能。
彼女は名トレーナーのフランキーに弟子入りを志願し、断られても何度もジムに足を運ぶ。
根負けしたフランキーは引き受け、彼の指導でマギーはめきめき上達。試合で連破を重ね、ついに世界チャンピオンの座を狙えるほど成長。
しかし、思いもよらぬ悲劇が彼女を襲った。
2005年のアカデミー賞ほか数々の映画賞を受賞したクリント・イーストウッド監督主演作は、単なる女性ボクサーの物語ではない。
これはボクシングを通じて知り合ったマギーとフランキーの絆の物語。
マギーは亡くなった父の姿を、フランキーは疎遠になっている娘の姿をお互いに重ね合わせ、そこに「家族」を見いだしていく。
しかし、その絆が強固なものになればなるほど、後半マギーを襲う悪夢にフランキーは傷つく。
マギーを永遠に逃れられない苦しみから救い出したいけれど、それは神に背くこと。
イーストウッド監督はボクサーとトレーナーの関係を崇高な愛の物語にまで高めていく。
ひとりの女性ボクサーの人生が、死生観まで考えさせる映画になったのは、イーストウッドの監督としての志の高さだろう。
アカデミー賞では作品、監督に加え、ヒラリー・スワンクが主演女優賞、モーガン・フリーマンが助演男優賞を受賞。役者たちのパフォーマンスにも圧倒される傑作だ。
Amazon(斎藤 香)
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クリント・イーストウッドはアメリカ人なのだろうか?
確かに「ダーティー・ハリー」では、44マグナムをぶっ放し、周囲を破壊しながらも事件解決のみに突進する典型的なアメリカンヒーローを演じた。

クリント・イーストウッド監督の作品を見たのは「ミスティック・リバー」に続いて二作目である。
この二作を見る限り、典型的なアメリカ人の思考パターンとは大きく差があることを感じる。

冒頭、モーガン・フリーマンのナレーションで紹介されるトレーナーのフランキーの言葉。

「ハートだけのボクサーは負けるに決まっている。
 ルールは常に自分を守ること。」

これは「孫子」に通じる。
これまでのアメリカのボクシング映画---例えば「ロッキー」
典型的なハートだけのボクサーのサクセスストーリーだった。

フランキーが目指すのはそうではない。
またフランキーは名トレーナーでありながら、応急処置や止血の達人でもあった。
例えばバッティングで深い傷を負えば試合続行不可能となり、ボクサーは敗者となる。
フランキーは神業ともいうべき止血の技術でボクサーを勝利に導いていく。

ここで、「アメリカ人だろうか?」という疑問がわくのは、松岡正剛氏のこの書評によれば、アメリカはライフスタイルの国であるということ。

「アメリカではその相対主義を子供のころから叩きこんで、だからこそ、ほれ、どんなライフスタイルでもつくることができるんだという、極端な個人的相対主義を確立した。この刷りこみがアメリカ人に何を派生してしまったかというと、まわりまわっての『われわれには他者はいらない』という信条なのである。」

しかし、クリント・イーストウッドが映画の中で描ききったのは、『絶対主義』と『どうにもならない人間としての悲しみ』である。
『絶対主義』ということは、他の何者にも左右されない『哲学』を持つこと。
『悲しみを理解する』ということは、その哲学をも越える人の感情が生きるということの根底に有ることを心で感じること。

さらに松岡正剛氏によれば、

「アメリカがライフスタイルの国だということは、おそらくアメリカ人もアメリカ論者も、また外国人たちも認めていることだろう。ハリウッド映画が半世紀にわたって、そのことしか描いてこなかったことも、知れわたっている。
このことが何を意味しているかというと、「すべての価値はライフスタイルに帰着する」ということである。価値がライフスタイルにあるとは、思想の価値より、会社の価値より、平和の価値より、ライフスタイルのほうがずっとすばらしい価値をあらわしているということだ。つまりアメリカは、すべての価値に勝る価値として、「アメリカというライフスタイル」を選んだということなのである。」

スタイルとは『外見』にほかならない。
そうではなく、人生においてはスタイルの形成に、言い換えればスタイルを形作る根幹が哲学なのである。
クリント・イーストウッドはアメリカ人として、これを妙な愛国心やいわゆるガンバリとは違う別の次元の問題として東洋人的に理解しているのだと思う。

ただこの映画は、この『哲学』だけでマギーがタイトル戦まで昇りつめるサクセスストーリーではない。

フランキーとマギーがお互いに抱える過去のしがらみから生まれる人間としての悲しみ。
それをお互いに投影し、実の親子、いや恋人と行ってもいいようなつながりを紡いでいく。

最後にフランキーが迫られる決断。
主演女優賞を受賞したヒラリー・スワンク演じる鬼気迫るマギーの最後の時。

フランキーの片腕スクラップを演じる助演男優賞を受賞したモーガン・フリーマン重み。
抑えに抑えた演技がさらに感動を高めていく。

今年一番よかった賊画である。

そして、クリント・イーストウッドはアメリカの抱える問題、

一つは、サクセスストーリーの裏側にあるダーテイーな闇の部分。
トップにのし上がる人間が、どういうことをしているのか?

もう一つは貧困層の人々の心のありよう。
日本人はどうしても貧しい=清い、優しいのようなイメージを抱きがちである。
しかし、アメリカの最貧困層の人間がどのように人を利用し、福祉を利用し、ついには肉親までも自分の生活や快楽のために利用する、いやできる、もはや人とはいえない人間になっているということ・・・

このことも訴えたかったのだと思う。

評価 ★★★★☆

  
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2005年10月23日

マシニスト

B000A2I7L2.01.LZZZZZZZ[1].jpg マシニスト 

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本作『マシニスト』は、暗く寒々とした雰囲気が特徴。
見る者の皮膚の下にもぐり込み、いつまでも沈殿し続ける一編である。主演のクリスチャン・ベイルは、1年間も不眠に悩まされている工場労働者トレバー・レズニックに扮するため、28キロ以上の危険な減量を断行する入れ込みよう。
もはや“断食アーティスト”とでも呼びたいほどの痩せっぷりだ。
ナゾめいた出来事が次々と降りかかり、誇大妄想に取りつかれるようになったトレバーは、無味乾燥な現実と悪夢的な幻想の境目を夢遊病者のようにさまよう。

不安定な精神状態のために骨と皮ばかりの痛々しい姿となり、一向に体重が増えないトレバー。本作でのベイルは、誇張でなく、ナチの収容所の解放を報じた古いニュース映画に出てくるようなホロコーストの生存者に酷似している。

監督のブラッド・アンダーソンは、1998年のロマンティック・コメディ『ワンダーランド駅で』とはガラリと変わった映画的領域に足を踏み入れ、色あせた青と灰色を駆使して、くすんだ夜の世界を演出。
その中で、トレバーは悪戦苦闘しながら、みずからの精神的問題を解決するための手がかりを集めていく。彼の正気を支えてくれるのは、愛想のいい娼婦(ジェニファー・ジェイソン・リー)と空港のカフェで働くウェイトレス(アイタナ・サンチェス=ギヨン)だけ。

トレバーの精神が限界に達し、崩壊寸前になったとき、彼の秘密が明らかになる…。
電子楽器テルミンに彩られた音楽を聞きながら地獄への旅を体験するのが嫌でない人々にとって、本作『マシニスト』は、緊張感あふれるカルト・スリラーとして末長く支持できる作品になりそうだ。(Jeff Shannon, Amazon.com)
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これ以上のことはかけないので、もうストーリーにはあまりふれない。

ドンデンがえしは無理がなく、しかも意外性があり全てがつながる。
こういうオチもあるのかと感心したが、これって結構和風で古典的なオチでもあるなあ。

あなたにとって何が幸せ?

マルオカは
「悩み事、心配事が何もないこと。」
と答えます。
心配で眠れない。目が覚めるってかなり辛い。

悩みの次元も様々で、また悩み方も様々で、
例えば悩み度3のトラブルがあったとしましょうか。

しかしその程度を3と受け取るのか、100と受け取って自殺まで考えるか、マーッタク気にしないで生きていけるか?
これは人によって違う。

またそのトラブルも、地震で全てを失ったと言うような自己責任度0のものから、やらなければならないことをやっていなかった自己責任度10、また強盗殺人犯のような自己責任度100のものまでイロイロ。

だから、これは家庭、人生、勉強、ビジネス全てにおいて言えることだが、起きる事が予想されるトラブルをいつも想定し、それが起こらないようにするには?起こった時はどうするのか?そのことをいつも考えてそれを実行していれば幸せになれる・・・物質的にも精神的にも・・・と考えるマルオカです。

みんな悩むときって、
「こうなったらどうしよう?」
っていう思考パターンに陥って、堂々めぐりになります。

ではなく、
「こうなったらこうしよう。それでだめならああしよう。」
といったオブジェクト指向の思考パターンに変えていくわけです。
これがマルオカのポジティブシンキングの基幹です。

でもそれをあまり考えすぎると余計に不眠症になりますから気をつけて。

でも人間だから考えられないような失敗もする。
そんな時は隠すよりも正直に明かすこと。
これも幸せになるコツでしょう。

舌切り雀、花咲か爺さん、日本には正直者がバカを見ない昔話があります。
これも昔の人の知恵なんだと思ってしまう映画。
観る価値はあり。

評価 ★★★☆☆

 
posted by maruoka-yoshimitsu at 16:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月11日

妖怪大戦争 妖怪に謀れた私

今日は息子を連れて、「妖怪大戦争」を見に行った。

私と同年代の方なら、この「妖怪大戦争」という映画は懐かしいと思う。
1069年にこの同名の映画が公開され、小学生の私は映画館に見に行った。

バビロニアの古都ウルの遺跡で、4千年の眠りから覚めた吸血妖怪ダイモンが、江戸時代の日本に襲来。
油すまし、カッパなど日本の妖怪たちが結集してダイモンと戦ういうストーリー。

戦いで傷ついた傘化けの一本足を、ロクロ首のおねえさんが手当てをしているシーンなどを覚えている。
というわけで、息子のためといいながら実は私が見たかったのだ。
制作委員会は、水木しげる 荒俣宏 京極夏彦 宮部みゆきであるので、面白くないわけはない。 

シネコンのMOVIXに行く。
いくつもの劇場がある。

チケットを買いに行ったら、
「本日は大変混みあっておりますので、前3列にしか席は空いていません。」
と言われたがまあしかたがない。

よく劇場は確かめたはずなんだが・・・

ワクワクしながら席に着く。
しかしおかしいなぁ。
満席のはずなのに、かなり席は空いている。
そして1時30分上映の予定なのに、なかなか始まらない。

予告編が始まり、やっと終わる。
さてイヨイヨ。どんなオープニングかな?

ウン?
映画が始まったようだが、三国連太郎が自動車に乗り込むシーン。
あれ?
キャストの名前が出てくる。
三国連太郎 西田敏行・・・こんな人たち出てたっけ?
あーあー。釣りバカ日誌の予告編か。
と思っていたら。
「鈴木ー 鈴木ー 鈴木けんせーつー」
と登場人物が歌いだした。

しまった!これは間違えたのだ。
すぐに出て表示を確かめると、「釣りバカ日誌16」となっている。

これは魍魎に謀れたのに違いない。

妖怪恐るべし。

エスカレーターを駆け上がり、息子と共に正しい劇場に走りこむ。
(よい子の皆さんは決して真似をしないでください。)

冒頭の10分ほどを見逃した。
まあストーリーは妖怪の敵に対し人間の少年が妖怪共々戦うという「王道」である。

キャストは豪華。
菅原文太 豊川悦司 近藤正臣 竹中直人 忌野清志郎 柄本明 etc.
宮部みゆきは小学校の先生役、最後のシーンでは、水木しげる、荒俣宏、京極夏彦が妖怪に扮し登場。
皆さん芸達者だ。

映画の出来不出来などどうでもよく、これぞ「エンターティンメント」である。
大人の遊園地。
ただお勧めしておく。

050911a
私が気に入ったのは高橋真唯さん演じるこの「川姫」。
高橋さんは目がクリッと大きく、大変かわいらしい。
そして上の写真でお分かりのように、衣装の丈が大変短い。
おしりが見えそうなのだが、確かに妖怪がパンツをはいていたらおかしいわけで、妙にここで納得した。

しかし(あくまでも下ネタではなく、映画のディーテールにこだわっているわけですので、誤解のなきよう。)

050911b
これは敵役の「鳥刺し妖怪」アギ。
妖怪を捕獲し、人間が使い捨てた機械と合体させ戦闘マシーンを作るという、ハイテクがらみの役柄なので衣装もこんなにスタイリッシュ。
それはそれで仕方がない。
しかしだ。
戦闘シーンで、このミニスカートの下からパンツが見えるのです。

納得して感心した後だったので、ちょっとがっかりした。
パンツは見えないようにして欲しかった。

050911c
ナイナイの岡本さん扮する「小豆洗い」は見事なはまり役。
笑った。笑った。

妖怪に関する考察はまたいずれ。

評価 ★★★★★

 






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2005年06月05日

映画「ドラゴンヘッド」

B00007G0LI.09.MZZZZZZZ.jpg ドラゴンヘッド


修学旅行帰りの高校生テル(妻夫木聡)らを乗せた新幹線が、突如の事故でトンネルに閉じ込められる。奇跡的に生き延びたテルは、密室内で狂気の行動に走るノブオ(山田孝之)の魔手から逃れ、同じく生き延びたアコ(SAYAKA)とともに地上へ脱出する。しかし、そこで彼らが見たものは、世界崩壊後の地球の姿であった…。
望月峯太郎の同名カルト・コミックを『アナザヘブン』の飯田譲治監督のメガホンで映画化。全編ウズベキスタンの広大な砂漠の下で撮影されており、シネマスコープ画面の中、ほこりまみれになりながら熱演する主演ふたりの姿が痛々しくも誇らしい。藤木直人のニヒルな悪役も妙味だ。VFXがち密ではあれ、どこか箱庭的で全体的な広がりに乏しい感があるのは残念。[Amazon]



最近新作の好みの映画のリリースが少ないので、見てみた。
結構派手に宣伝していたし、特撮はかなりのもののようだったので、日本映画のSFとはいえ少し期待していたのだが・・・

全くの駄作である。
原作を知らないのだが、この理由はひとえに監督のセンスの悪さだと思う。
冒頭のトンネル内で埋まった新幹線の周囲で歩きまわるテル。
転ぶ、よたつく、転ぶ、転ぶ・・・もうええわと思うまで転ぶ。最後はこちらの気分が悪くなる。
このくどい演技で、この映画は全く期待できないなぁと思ってしまう。

女子高生アコ役の女優は不細工なんだかかわいいのかよくわからず、せりふも聞き取りにくい。
いったいだれなんだろうと思っていたら、あの人の娘。ナルホド。

これは、映画館に見に行ってたら腹がたつだろうな。
『アナザヘブン』は内容はともかく、センスは評価できる映画であったのにどうしたのだろう。

評価 ×××××



posted by maruoka-yoshimitsu at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月04日

映画「トリプルX」

B00006JMP6.09.MZZZZZZZ.jpg トリプルX



ストリートの悪たちの伝説的ヒーロー、ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)は、アメリカ国家安全保障局(NSA)に捕らえられ、これまでの罪を免除してもらう代わりにスパイとして働かされる羽目になり、テロ組織の陰謀うごめくチェコのプラハへ飛ぶ。
『ドラゴン/ブルース・リー物語』、『ドラゴン・ハート』、『デイライト』など、常に違うジャンルを手掛け続けるロブ・コーエン監督が『ワイルド・スピード』で魅力を開花させたヴィン・ディーゼル主演で贈るならず者スパイ・アクション。意外と007シリーズにならい、荒唐無稽な秘密兵器や危険なスタント・アクションを強調した作りになっているが、個人的にもっとも魅力的だったのは“キング・オブ・ホラー”ダリオ・アルジェント監督の愛娘アーシア・アルジェントの麗しきヒロインぶりであった。[Amazon]


何をいまさらという感じだが、もう1年以上前にこのDVDを借りてきて、「さあ見よう」と思った瞬間に携帯が鳴り、悪友に祇園に拉致をされ、午前1時ごろに帰ってきて見始めたのだが、睡魔に勝てず見ずに返したことがある映画。
この週末も仕事をせず、部屋の片付けと映画と読書のつもりで再借り出し。

今一番好きな男優がヴィン・ディーゼル。
いいですね。荒唐無稽なのだが、007より現実感がある。
まあ、映画なので楽しめたらよいわけで、現実感などどうでもよいのだが、悪の代名詞のように紹介されるヴィン・ディーゼルがいつも最後にはとってもいい人になるのには笑ってしまう。「リディック」もそうね。
でも、決して見て損はなく、はらはらドキドキは間違いなく、DVDのコレクションにしようと思う。

上記解説の「ダリオ・アルジェント監督の愛娘アーシア・アルジェント」は確かに可愛く、東欧系の女性が好みの私にはとても魅力的。
でも・・・上顎の前歯がすきっ歯で、女優を続けるのならあれは治さないといけないと思います。
よければ丸岡歯科クリニックへ。

評価 圏外

posted by maruoka-yoshimitsu at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月24日

映画「テイキング・ライブス 」



アンジェリーナ・ジョリーがFBIの特別捜査官を演じ、猟奇殺人を追うサスペンス。モントリオールの工事現場で白骨死体が発見され、過去のいくつかの殺人事件との関連が浮上する。共通点は、出会った相手を殺害した犯人が、被害者になりすましてしばらく生活をするという異常性。捜査官のイリアナらは、殺人事件を目撃した画商のコスタを警備し、犯人を突き止めようとするが…。
グロテスクな死体や、犯行手口の凶悪さなどは、この手のサスペンスの常套だが、本作のおもしろさは、捜査官のイリアナが現場の状況や証拠、目撃者の証言などを分析して犯人像に迫る「プロファイリング」にあるだろう。バスタブの壁にまでキーワードを書いた紙を貼って、彼女が試行錯誤する場面などが印象的だ。イリアナと、イーサン・ホークが演じる目撃者コスタの危うげなロマンスも違和感なくドラマに絡み、ふたりの濃厚なラブシーンも見どころ。被害者の母親にジーナ・ローラズ、FBIの同僚にオリビエ・マルティネス、ジャン=ユーグ・アングラードと脇役陣が豪華で、それぞれを怪しく見せているのも作り手の作為だろう。クライマックスには、かなり強烈な描写があるので、ご注意を![Amazon]



コレねー?
考えぬいた脚本のつもりなんだろうが、もう中盤で、「犯人はこいつしかいない」とわかってしまう。
最後にアンジェリーナ・ジョリーがドンデン返しを演じるシーンを見て、「これはありえへん。犯人ひっかけるつもりやな」と思っていたら、やっぱりそうだった。
ひねりすぎたら、面白くなくなる典型。
アンジェリーナ・ジョリーが大好きなので、まあ許せますし、「ふたりの濃厚なラブシーン」・・・コレは見もの。
フフフッ。

評価 ★★★☆☆
posted by maruoka-yoshimitsu at 11:54| Comment(0) | TrackBack(3) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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