ただ、人間ですしね。
やっぱり、着るもの、住むところ、食べるものは必要です。
このあたりの最低限ものはなんとかしないと困ります。
今、問題になっているのは貧困層。
ちょっと古いデータなんですが、
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4人家族の世帯収入が2.2万ドル(約207万円)以下の場合は貧困層とされるが、日本厚生労働省が2009年10月に発表したデータによると、日本の貧困率は15.7%に達し、米国(17.1%)に近づきつつあるという。
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今は経済状態がもっと悪くなっていますから、ヘタをすると20%ぐらいはあるのでしょうか?
ついこの間まで、「日本人は総中流階級」と言われていたのがウソのようですね。
なぜこうなってしまったのか?
アメリカとは基本的に仕組みが違う国なのに。
アメリカは失敗する自由が許されている国だ・・・・と言われます。
なので、以前から国民皆保険の導入なんて、必ずつぶれます。
自分の面倒は自分で見ろ。そこまで税金でするな。ということ。
日本は、資本主義でありながら一種社会主義と言ってもいいと思います。
確かに年金は安いですが、所得税や消費税も他の先進国に比べると驚くほど安い。
電気代なんかも安いほう。
生活保護費が年金より多いって、そりゃ社会主義でしょ。
で、貧困層?
そこにはリーダーの不在、日本的なお互い様感の喪失の二つのものがあると思います。
この2つで、やっぱり大きな問題は「お互い様」という考えを失った日本人。
じゃあなんでそれを失って来たのか?
それはやはり#2で書いた、「右肩上がり」の幻想でしょう。
経済力のみで国を評価するとしたら、常に右肩上がりじゃないといけません。
前年よりちょっとでも業績が落ちたらそれは「悪」です。
「責任者出て来ーぃ!」となります。
今は、世界がつながっています。
どこかで何かが起これば、必ず影響を受ける。
つまり自分のせいではないのに、業績が落ちる時がある。
極端に貧しい国が減ってきて、新興国と言われる国と国民が頑張る。
苦労して開発したノウハウを盗まれる。
安い経費で物が作られる。
結果、競争が激化して業績が下がる。
責任が問われる。
企業はどうするか・・・・・・・当然、コストダウン。
じゃあ、一番早くて効果的なコストダウンは?
リストラ?
いえ、大企業で言えば下請けイジメでしょう。
「もっと安くしろ。他に変えるぞ。」と言われたら応じざるを得ません。
でも、それをするとどうなるか?
そのいじめられた下請け、孫請けの関係者は経済的にひっ迫します。
「金は天下の回りもの」と言われます。
ということは、どんどん日本国内でお金が回らなくなる。
日本にはギリシャと違ってお金はまだあります。
借金が多くても、それは90%以上国内での問題です。
ただ将来が不安なので、みんなお金を使わない。ため込む。
それが今の不況の正体でしょう。
じゃあ、もっと安い製品を作って、輸出を伸ばせば?
もっと安いところが出てきます。
違いますか?
もちろん努力は必要ですね。
でも、どこまでやりますか?
その答えって、だれか持っているでしょうか?
丸岡が思うこの国と世界の行方#4に続く