口腔底ガンのあとCより続く
前回、義歯には「時間」が必要であると書いた。
「時間」には二つの要素がある。
義歯が完成するまでの時間と、義歯を入れる方が新しい義歯に慣れるまでの時間。
ここでは義歯の作成方法については述べないので、関係をするのは、「義歯に慣れるための時間」。
もちろん、具合の悪い義歯を「慣れるまで我慢してください」という意味ではない。
私が新しい義歯をセットした日には、こうお話する。
「まず、頑張って出来るだけ長い時間入れてください。
気持ち悪さに関しては、入れていないと慣れません。
気持ち悪いからといって出せば、いつまでたっても慣れません。
お口の中は軟らかく、デリケートです。
ですので、今日入れた新しい義歯を入れて噛むと、痛いところが出てくるかもしれません。
新品の硬い皮靴を履いたら、靴ずれができるようなものです。
でも靴ずれと違って、義歯があたって痛いのは、ガマンしても絶対に治りません。
ですので、痛いところが出た時は、義歯をはずしてすぐに電話をしてください。
少し調整すればよくなります。
あと、義歯に慣れるのは時間が必要です。
「入れ歯」と言うと、「あ〜。年や。」と、老化の象徴のように感じられますが、私はそうは思っていません。
例えば、事故で片足を失ったら、義足をつけますよね?
私は「入れ歯」は義足のようなものと考えています。
ということは、どんないい義足を作っても、その日からスタスタ歩ける人はいないということです。
まず、義足で立つ練習、そして伝い歩き、それから転んだりしながら、ゆっくりと歩く練習をしますよね。
これと同じで、義歯にもリハビリが必要です。
なので、今日からは「リハビリをするのだ」と考えて下さい。
痛くない限りは、まず小さく軟らかい食べ物から食べて下さい。
しっかり、ゆっくり咬んで、決してあわてないこと。
○○さんは、今まで義歯が不自由でしたから、噛み方を忘れています。
噛み方を思い出しながら、しっかり奥歯で噛んでください。」
ここで、問題。
いい入れ歯があれば、必ず咬めるようになるのか?
ヒントはこれ

口腔底ガンのあとEへ続く
posted by maruoka-yoshimitsu at 09:34|
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