このインプラントは、
下顎の総義歯を安定させるために
下の前歯があった部分にのみ使われる非常に特殊なインプラントである。

いわゆる
スタンダードなインプラントとは、考え方、手術法、後の処置も大きく違う。
スタンダードなインプラントは骨にドリルをする前に、歯ぐきをめくり、骨の面を露出させなければならない。

そして、このような手順をふんでインプラントを植えていく。
(詳しい手順はこちら)
しかしこの
システムは、よい状態であれば歯ぐきをめくらずにインプラントを植えられる。。
説明のなかで、「インプラントの経験がない先生も、このインプラントは簡単云々。」とあったが、私は非常に危険だと思った。
歯ぐきの下の骨はそんなに単純ではなく、非常に細くなっている場合や、凸凹になっている場合が非常に多い。
この辺は、かなりの数の手術をこなさないとわからない。
歯ぐきをめくり、骨を露出させるということは確かに大変だが、骨の形を目で確認しながらドリルができるので、術者はやりやすいし、当然きちんとした位置にインプラントを植えることができるので、結果もよい。
また、このインプラントは、最終の長さまでドリルをせず、骨の表面の固い部分にのみ穴を開け、そこに細いインプラントを手の感覚のみでねじ込んでいくというもの。
骨といっても石のように均一なものではなく、固い部分、柔らかい部分、
スポンジのようにカスカスの骨もあり、血管もあるのでドリルをしたときに噴出すように大量の出血があるときもある。
スタンダードタイプの経験がない
ドクターが、いきなり手の感覚だけでこのインプラントを成功させるのはかなり難しいと思う。
現に、失敗例の報告があった。それは、
このインプラントは、下顎の犬歯から犬歯ぐらいの間にしか使用してはいけないインプラントであるのに、下顎の一番奥の大臼歯の部分に使用し、おまけにそれが神経管に触れており、軽い麻痺が出ているといったものであった。
スタンダードのインプラントの経験があれば、このインプラントを大臼歯部に使おうとは絶対に思わない。
まあ、これは失敗例というよりも、ちょっとネェ。
posted by maruoka-yoshimitsu at 12:24|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
インプラント
|

|