「世界原発建設ラッシュ 問われる日本」
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アメリカだけで33基。
2030年までに全世界でおよそ300基。
米スリーマイル島、旧ソ連チェルノブイリの事故以降20年以上凍結されてきた原発建設に、再び火がついた。地球温暖化対策、原油高もあって、建設ラッシュの様相を呈している。
そんな中、世界から注目されるのが日本企業だ。
世界が止まっていた間も日本国内で原発建設を続けてこられたため世界最高の技術力を誇る、三菱重工、日立、東芝が、巨大ビジネスの主役に躍り出ようとしている。
しかし原発の海外進出は核拡散の危険をはらむ。
日本企業の原発生産の心臓部、アメリカでの激しい受注競争、核拡散をめぐる議論の現場などを取材しながら、日本の進むべき道を考えていく。
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現在、原子力発電所を造ることができるメーカーは、世界に5つしかありません。
フランスに1社、アメリカのGM、日本の東芝、日立、三菱重工だけです。
これからの原子力発電所建設の経済規模は40兆円。
東芝は沸騰水型の原子炉しか作れませんでしたが、加圧水型の原子炉を作ることができるウエスチングハウス社を8000億円で買収し、世界市場を狙っています。
日本の高い技術力は世界から評価されています。
何が「高い技術力」か?
原子炉を格納する容器を原子炉容器と言います。
高い圧力に耐えなければなりませんので、ミスは許されません。
鉄の塊を鍛造して作ります。
一つのパーツが300トン。
真赤に焼けた巨大な鉄の塊を、これまた巨大なプレス機で円筒形に形作って行きます。
真っ赤な鉄のパーツの近くにいる熟練工が、身振りでプレス機のオペレーターに細かな指示を出し、仕上げていきます。
そしてこのパーツを溶接して容器としますが、そこで重要なのが溶接技術。
ここに欠陥があれば大事故になります。
隙間に気泡が入らないよう、小さな円を描くように溶接していきます。
溶接が終了して研磨をした後は、つなぎ目があるようには全く見えませんでした。
最終の容器の重量は800トン。
つまりこれを支えているのが、日本の熟練工の高い技術。
また日本のメーカーの悩みは、海外で原子力発電所を作る技術を持った建築会社がないこと。
現地の作業員に困るわけです。
原子炉の配線の接続は一万ケ所。
それを間違えると原子炉は動きません。
そのため配線一本一本に微小なマイクロチップを埋め込み、接続作業中にパソコンで確認をできるようにしました。
間違えて接続をすると、ブーッとブザーが鳴り、「NG」と表示がされます。
工夫とIT技術。
手間を惜しまない。
そのため世界各国から日本に原子力発電の技術を学びにやってきます。
ロシアやインド、南アフリカ、ベトナムなどからも。
しかし、問題なのは核兵器を持っているロシアやインド。
この技術が核兵器の開発に転用されてはなりません。
ここに日本のジレンマがあります。
しかし、広島、長崎を経験し、大国と言われる国のなかで数少ない「核兵器」を保持していない国です。
このようなところで、世界に物言える国になってほしいものです。


