2007年11月24日

森さんへのお返事です

森さんという方からコメントをいただいたのですが、表示を「承認」したところ消えてしまいました。
なので、ここでお返事しておきます。
コメントというよりご質問でした。
内容は以下のようだったと思います。

...............................................................
左右の奥歯に1本ずつインプラントを入れた。
最終のクラウンが入ったが、左右ともインプラントの前の自分の歯と連結されている。
インプラントと自分の歯を連結してもよいのか?
自分の歯の状態が悪いから、連結されているのか?
その連結されたクラウンの間に歯間ブラシが入りにくい。
...............................................................

詳しい状況がわかりませんので、一般的なお返事になります。

まず、現在はインプラントと歯をつないで被せることはしません。
ただ原則としてということで、「禁忌」(してはいけないこと)ではありません。
10年以上前は連結も許されていました。
というより、インプラントだけで咬む力を支えることに、歯科医が不安を抱えていた時代もあったのですが、現在は連結することは99.9%ないと言ってよいと思います。

理由は

インプラントは表面が骨と強固に結合していますから(現在の標準的なインプラントの場合)、ほとんど動くことはありません。
それに比べ、歯は骨と直接結合していませんので、しっかりしている歯でも、生理的な動揺というものがあります。
動くものと動かないものとを連結した場合、動かないほうに障害がでます。
つまり歯の動きが、動かないインプラントに伝達された場合、その結合部、つまりインプラントとクラウンを連結しているセメントや、スクリューが外れたり、折れたりすることがあります。
またインプラント本体が折れたり、インプラントの周囲の骨が吸収を起こす場合もあるようです。

このような理由で、特にインプラントの前後の歯の状態が悪い(例えば、歯の動きが大きい)と言った理由で、連結をすることはよい選択とは言えません。

しかし、インプラントと歯を連結してあっても、10年以上無事に経過している私の症例もありますので、このようなことが必ず起こるというわけではありません。
(ただし前後の歯には問題がないケースです。)

またインプラントと歯を連結した場合、歯が沈下を起こします。
つまり歯が下に下がります。
そうなると咬み合わせが変化することがあります。

インプラントがトラブルを起こす一番の原因は「感染」です。
つまり、プラークコントロールができていないと、歯が歯周病で支える骨を失いグラグラになるように、インプラントの周囲の組織が炎症を起こし、ついには骨が吸収されていきます。
なので、インプラントの周囲はプラークコントロールができやすい環境に維持されなければなりません。

またプラークコントロールに効果的なのはフロスです。
連結をしたクラウンの間には当然フロスは入りません。
なので、できるだけ連結はしないほうがプラークコントロールはしやすいということになります。

  
posted by maruoka-yoshimitsu at 19:50| Comment(2) | TrackBack(0) | インプラント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
丸岡先生、お返事を頂けていたとは知らずに御礼が遅くなり申し訳ありませんでした。前回質問をさせて頂いた後、「書き込む」を押した途端に消えてしまい「最近のコメント欄」にも載らなかった事から、承認されずに削除されてしまった物と思い込んでおりました。
先ほど久しぶりに先生のHPを拝見させて頂き「インプラント」の項目を開いてみて知った次第です。本当に申し訳ありませんでした。
また、コメント欄にしてしまった突然の質問にも分かりやすく丁寧に回答をして頂き本当に有り難うございました。

やはり今はインプラントと自分の歯を連結すると言う事は殆どないのですね、、、。
その理由を読み、今後の事を考えると尚更不安が増してしまいました。
相変わらず歯間ブラシは入りませんし、一番奥の部分ですので奥の部分が綺麗に磨けず、隣りの歯とインプラントでは歯茎の付け根(歯と歯茎の境目)のラインが違うので(インプラントの方が下に位置してます)歯磨きもしずらく、歯垢染め出し液を使ってみると、いつもインプラントには歯茎との境目付近に色が付きます。その部分や奥の方を磨こうと無理をすると今度は歯茎が痛くなり、どうしたらいいのかと悩んでしまいます。
痛くても頑張って磨くしかないですね、、、。

丸岡先生、この度は本当に有り難うございました。



Posted by 森 at 2007年12月26日 15:58

このような部位に適したブラシがあります。
筆のような歯ブラシで、それだとこんな場合でもきれいに磨くことができますよ。
また来年画像をアップしますので、よろしければ参考にして下さい。
森さんの通われている医院で尋ねてみてはいかがでしょう?

 
Posted by 丸岡芳充 at 2007年12月29日 09:09
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