2005年07月01日

臨床歯周病学会<5>

臨床歯周病学会<4>の続き

このブログは専門家の方も見ていただいておりますので、せっかくの機会と思い今週はこの話題のみにしてみました。
退屈だったでしょうか?

歯科治療に限定した話のようですが、エントリーしたトピックスは結構、他の仕事や、人生においても重要なことだと思うのです。
このシリーズは本日で終了しますが、今日の話題は「師」について。


熊本の中村社綱先生。

今から16年ほど前の開業直後、外科の修行のためにあちこちの講習会に行っていた。
それを知っているインプラントの輸入会社の営業の方が、
「先生この講習いいですよ。行かれませんか?」
「歯周外科?講師は中村・・・ウーンこれなんて読むんです?」
「たかつな」
「知りませんねー。」
「熊本の先生なんですが、腕はピカイチですし、お話も素晴らしいと思います。」
「そこまで言われるのであれば。」

もともと口腔外科出身の中村先生なので、もちろん外科の腕は素晴らしく、またいわゆる外科バカではなく、全ての歯科治療のすみずみまでの詳しい知識をもっておられた。

いまでも鮮明に覚えているのが、
「皆さん。本を読む習慣をつけなさい。
 専門書でも小説でもかまいません。
 私はどんなに疲れていても、酔っていても必ず30分本を読んで寝ます。」
と言われたこと。
私も本を読む量はそう負けないが、やはりこの『どんなに疲れていても、酔っていても必ず30分』はできない。

6日間の少人数での実習だったので、先生の気迫をひしひしと感じていた
これは只者ではない!


そして中村先生に、豚の顎を使って、歯ぐきを切ったり、開いたり、二枚におろして縫い合わせたりの指導を受けた。
そのときに中村先生が使われていた器具がどうしても欲しく、そのことを言うと、先生自身がそれを買って、わざわざ熊本から送っていただいた。
それがこれ。いまでも大事に使っている。

それから、中村先生の講演会にはできるだけ出席してきたが、どんどんと有名になられ、今や世界的なインプラント医、口腔外科医、歯周外科医、補綴医である。

そこで、
今回の学会で中村先生がセッションの座長を務められ、ある症例についてリンデ教授とネヴィンス先生にコメントを求めた。
それは埋伏歯といわれる、完全に顎の骨の中に埋もれている歯を抜いた後の処置をどうするか?についてだった。

リンデ教授は、
「中村先生。あなたのすばらしい外科の技術は賞賛に値します。
 このとおりシャッポを脱ぎます。
(ここで大きく帽子を脱ぐジェスチャーをされた)
ですので、この件に関しては私はあなた以上のコメントはできません。」
といわれた。

私は大変誇らしかった。
スタッフにも、
「どーや。ワシあの先生に歯周外科習ったんやぞ。」
と自分が偉いわけでも誉められたわけでもないのに自慢してしまう。

仕事においても、人生においても「師」は必要である。
歯科における私の「師」はもちろん一人ではない。
また直接教えを受けたことはなく「本」の上だけの「師」もいる。
パンキー先生、川村泰雄先生、保母須弥也先生・・・歯科医人生を変えていただいた人たち。
でも中村社綱先生のスマートさは一番かっこいい。

世界のトップに「あなた以上のコメントはできない」と言わせるんですから。
私は決して外国かぶれしているのではなく、本質を見極めたいのです。
この中村社綱先生の講習会なら、決して失望をしないことを保証しておきます。
日本にも素晴らしい歯科医はいます。


このときは4人そろっているが、やはり2日目の午前中の早い時間は、誰か行方不明になっていた様子。


翌日の月曜日。
やはりしんどい。
Miyoは発熱のため午後より早退。火曜日も熱が下がらずお休み。
これを知恵熱という。
posted by maruoka-yoshimitsu at 13:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療ポリシー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/4760657

この記事へのトラックバック