「白い雌ライオン」 ヘニング・マンケルイメージとしては「立方形のミステリー」
何か雰囲気が違うなぁと思っていたら、作家はスエーデン人。
読んでから知ったのだが、シリーズの第2作。しかし、この本単独でも充分に楽しめる。
時代は、ネルソン・マンデラが釈放され、デクラーク大統領が統治する南アフリカ。
黒人弾圧を目的とする南アフリカの中枢のボーア人の秘密結社が、マンデラの暗殺を計画する。
しかし、狙撃主に選ばれたのは貧しい黒人。
この暗殺計画の準備に選ばれるのがスエーデンの地方都市イースタ。
田舎のイースタ警察のさえないバツイチ刑事ヴァランダーが主人公。
自分のアパートに泥棒が入り、ステレオと大事なコレクションのCDをごっそり盗まれたり、以前に知り合った女性に未練一杯の手紙を書いたり、仲の悪い父親に手を焼いて悩み、そんなヴァランダーが、ある殺人事件をきっかけにこの暗殺計画に巻き込まれていく。
イースタ警察の仲間たちや、10年も会っていない友達に助けられて、いつの間にかダイ・ハードばりの活躍をみせる。
とんでもないどんでん返しもなく、淡々とストーリーは進んでいくのだが、グイグイと引き込まれていく非常に「きれい」なサスペンスといってよい。
かなりの大作だが、読んでみる価値のある作品といってよい。
評価 ★★★★☆


