誰もが叫びだしました。
「二塁へ走れ!二塁へ走れ!」
シャヤは塁を埋めていた走者たちがホームへ駈け込んでいく間、二塁へ向かって走っていました。
シャヤが二塁に着くと、ショートを守っていた少年がシャヤのところにきて、シャヤを三塁のほうへ向け、「三塁へ走れ!」と言いました。
シャヤが三塁に向かうと両チームの少年たちがシャヤの後ろを走り出してこう言いました。
「シャヤ!ホームへ走るんだ!」
シャヤがホームへ生還すると、両チームの少年たちがシャヤを肩の上に乗せて、シャヤをヒーローとしてたたえてくれました。
シャヤは満塁ホームランを打って、チームを勝利へ導いたのです・・・・・・・・・
この話を終えると、シャヤの父親は涙を流しながら言いました。
「あの日、十八人の少年たちは神の完全性に達していたのですね。」
シャヤと神の子供たち#5に続く
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