午後の診療開始の時間。
聞き覚えのある声が受付でしている。
出てみると、私の友人でもある方が突然来られている。
このブログにも登場する80歳を超えていらっしゃるが大変矍鑠とした方。
来られるときは必ず予約を取ってきちんと来られるのに、緊急事態らしい。
お話をおおうかがいすると、転倒し顔をひどくぶつけたとのこと。
「顔からな、バーンといったわ。」
手もねじって、腫れが出ている。
総義歯を入れておられるが、ぶつけた衝撃で3つに完全に割れ、人工の歯も一本どこかに飛んでしまっている。
割れた総義歯のうち、2つのパーツはあったが、3つ目が見当たらない。
「もう一つは?」
「あれ、今までここにあったのに。」
ごそごそ、バタバタ。
すると待合室でお待ちになっていた3人の患者様が、一斉に待合室の床を探し始めてくださっているではないか。
世知辛い世の中なのに、皆さん親切なよい方だ。
結局見つかり、
「じゃあ修理するけど、少し時間がかかるからその間に手を見てもらってきたら?」
「そうする」
1時間半後に戻ってこられた。
これはもう修理が終わった義歯。
手は骨には異常がなく、捻挫だったそう。
義歯の状態をチェックしようとしたら、口の中から出血している。
よく見ると、上の前歯があった周囲の歯ぐきが大きく裂けている。
なんと傷口は相当に深く、骨が見えている。
よほど強く打った様子。
麻酔をし、縫合をして治療終了。
今朝一番に電話があり、傷もそう腫れておらず痛みもあまりないとのこと。
よかったですね。
ただ義歯が少しがたつくとのことで、それは糸を抜いてから修正しようねということになった。


