2012年06月06日

野人か?タクシー呼べ篇


野人か?バス路線図篇 より続く

彼女(野人)は、
「ええかげんやわ。ええかげんやわぁ。」
を大きな声で繰り返し続ける。

すると、
「ほんでな、」
といきなり椅子に腰かけて話し込みだした。

「今日で4泊目や。4泊目。」
「はぁ・・・・」
「もうわけわからん。」
「バスで行かはります?」
「そんなん、わからん。」
「そしたら、タクシーで・・・」

「ほなら、 ここでタクシー呼んでくれる?

「は? 前の道ですぐひろえますよ。」

私の病院は河原町通に面しており、急な大雨でもないかぎり、タクシーは2〜3分でいつでもひろえる。

「あかん。あかん。手あげても止まってくれへん。
 ええかげんやわ〜。もう、わっけわからん。」
「え〜。そんなこと・・・・」

「止まってくれへんかった。  中に人乗ってた。

私はここで思わず吹き出した。

「それは、人が乗ってたらダメですよ。」
「ええかげんやわ。わけわからん。」
「もう一回前の道でひろわはったら?」
「ふーん。」
「人が乗ってなかったら大丈夫ですよ。」
「そうなん? ええかげんやわぁ。わっけわからん。」

とブツブツ言いながら野人は出て行った。
スリガラスの隙間から見ていると、野人は手を上げ、今度は空車だったようで無事タクシーに乗り込んでいった。

方言から推察すると、中国地方から来た野人だと思われる。
4泊で、一体何人の京都人の目がテンになったことだろう。

誰かに退治される前に、無事故郷のお山にたどり着くことを祈るばかりであった。

 

 


posted by maruoka-yoshimitsu at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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