2012年06月05日

野人か?バス路線図篇


昨日の出来事。
午後4時半ごろ、「さぁ。今日もそろそろ終わり。」と思って、自分のデスクのところに行った。
私のデスクは受付のすぐ後ろにある。
なので、患者さんが受付で喋っていることは全て聞こえる。

すると、突然ドアが開いて、30過ぎの女性が入って来た。
「いいですか?」と・・・・・

「初診か。まああと30分あるし。」と思っていたら、受付に座っていたスタッフに、「ここ、どういったらええん?」と地図をさし出して聞いた。

私の病院の入口はとても入りにくく感じるらしい。
税理士さんにもよく言われる。
「先生のとこは、何をやってるかわからない。
 とても入りにくい。
 スリガラスを透明に変えて、中が見えるようにしましょう。
 それで、前に観葉植物でも置いて。」
とね。

でも病院である。
たしかに、コマーシャルも必要なんだが、来られている患者さんのプライバシーを守ることが一番重要なはず。
なので、上記の案は却下されている。

その入りにくいドアを開けて、道を尋ねると言うのはちょっと・・・・・・かなり変わった人である。
年に1〜2人ある。
もし入りやすかったとしても、道を尋ねに病院に入る勇気は私にはない。

「どこですか?」
「ここ。ここ。わからへん。」
「ああ。四条烏丸。それなら河原町を四条まで行って・・・」
「そんなん、わからんわ。」
「この前の道をこっちへ・・・」
「わからへん。もう、ええかげんや。もうええかげんやわぁ!」
「旅行ですか?」
「そうや。旅行で来とるけん。田舎から。」
「ああ。それなら、歩いたらちょっと距離ありますよ。」
「ええっ!もうええかげんやわ。足痛い。歩けへんやろっ!」

こんな話が延々と続いている。
それも、大きな声で。
ヤメテヨ。
クレームつけられてるみたい。

後で聞いたら、彼女の持っていた地図というのは、バスの路線図だったとのこと。
いくら京都の道は碁盤目と言っても、田舎から突然来て、バスの路線図だけで観光はできまい。

それより、偉いのはさすが当院のスタッフである。
こんな話に、嫌な顔もせず付き合っている。

しかしあとで、
「あんなん、適当にあしらえよ。」
と言うと、
「あしらうも何も、私、 殺されるかと思いました。

とんでもない人だった様子。
私は、野人が女に化けて都に出てきたのだと思った。

野人か?タクシー呼べ篇 に続く


 



posted by maruoka-yoshimitsu at 10:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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