近くにホテルサンルートがあり、そこの従業員の方が何人か私の患者様なので、旅行者の方の歯のトラブルの時は私の出番となる。
アメリカ人をはじめ、ドイツ人、イスラエル人、チェコ人、スイス人、色々な方の思い出がある。
この方は日本人で、関東から来られている某大学医学部のお医者さん。
心配そうに待合室に座っておられた。
「差し歯が取れた」とのことだったので、応急につけておけばいいかな?と思ってお顔を見ると、唇の色が変わっており、かなり腫れている。
「どうされました?」
「実は昨日酔っ払って、転んで、階段で打ちました。」
このようなケースは年に2〜3人はある。そう珍しくない。
残っている歯の根を見ると、折れている。
「痛みはありますか?」
「いえありません。」
「それでは、骨折等の心配はないように思いますので、今日は、応急に取れたブリッジは付け、下の前歯のところにはプラスチックの歯を接着しておきます。
それでよろしいか?」
「はい。お願いします。」
「観光ですか?」
「いえ学会です。」
「いつお帰りですか?」
「明日帰ります。」
「それではお帰りになったら、レントゲンなどを撮って、治療を受けてください。」
取れたブリッジ。
処置終了。30分ほど。
実は私も7年ほど前になるが、全く記憶が無くなるほど泥酔したことがある。
翌朝起きたら、耳から出血していた。
近所の耳鼻科の先生に診てもらった。
「実は、昨日ひどく酔いまして・・・・・」
「クックッ 丸岡先生 クックッ 鼓膜が破れていますよ。クックックッ」
この先生は女医さんで、たいへん恥ずかしかった。
まあ、大事には至らなかったのだが、いまだにもって、なぜ鼓膜が破れたのかはわからない。
このケースもブリッジが取れたり、歯が折れることで力が緩衝され、大事には至っていないように思われるが、まれに歯を支えている骨が大きく骨折することもある。
お互いに、飲みすぎには注意しましょう。


