2005年03月16日

マスコミに物申す! #2

マスコミに物申す!#1の続き

14日の夕方のニュースで、
「無痛、音が無い、最新の歯科治療」という特集があった。
見られた方もいるだろう。
マスコミはなぜああいう取り上げ方をするのだろう。
ウソではないが事実を「ねじまげて」いる。
だからテレビは信用する気になれない。

2)クスリで虫歯を治す 3MIX−MP法
虫歯が大きくなると、歯の中の神経を取るという治療が必要になる。
このブログでも「歯が折れる。割れる。」の事例をいくつかあげているが、神経が無くなった歯は死んだ歯である。
いわゆる「枯れ木」と「生木」の違い。
強度と粘りを失い、割れやすくなる。

この3MIXは、もともと神経を取るのか、取らないのか?その境界にある歯の神経を救う為に開発された。
簡単に言えば、虫歯の部分を全部削ってしまうと、神経に突き抜けてしまう。
そうなれば、神経を取らなければならない。
(歯の構造はこちら
そのため、虫歯の部分を少し残して、そこに3種類の抗生物質を混ぜたものを詰めて、しばらく経過を観察する。
それで細菌が死に、虫歯の進行が止まれば、もう一度詰めなおすなり、被せたりする。

この方法を開発されたのは、新潟大学の岩久教授、星野教授、子田助教授である。
この3MIXが成書となったのが1996年。写真は私の蔵書。

「あとがき」には、「本書は月刊『日本歯科評論』の1994年10・11月号に連載したものをもとにして・・・」とある。
つまり、この3MIXは10年以上前に開発された治療法で、決して最新の治療法ではない。

そして、テレビの報道で一番問題なのが、「無痛、削らなくてもよい」を前面に押し出していること。
素人さんには、「虫歯ができても、チョイチョイと中をきれいにして、薬を詰めたら治療は終わり」としか思えなかったでしょう。
だが、これはあくまでも最終の虫歯の処置ではない。
薬を入れるときは痛くないかもしれない。
しかし、それには強度はないので、最終的には、詰めなおすか、被せる・・・つまり削る必要があるのだ。

また、この3MIXはもともと神経を救うための治療法であり、虫歯の治療法ではない。
本の題名も「新しい歯髄保存法」である。
この本のなかに、

こういう注意が書いてある。
つまり、3MIXはトライしてみる治療法で、まだ確立したものではない。
うまくいくかどうかはやってみないとわからない。
例えば、麻酔をして、きちんと虫歯を削って処置をしたら神経を救える歯に、3MIXをした場合、うまくいかずに虫歯がさらに進行し、神経を取らないといけないこともある。

出演していた○●先生の3MIXのサイトを見たところ、研究会があるらしいことを書かれているが、認定登録医(と称するもの。誰が認定するのかは不明)は○●先生一人だった。
○●先生がテレビ局にどのような説明をしたのか分からないのだが、実際は事実と大きくかけ離れた報道になってしまっている。
たぶん○●先生はこれからかなり叩かれるでしょうね。
不幸なことです。
posted by maruoka-yoshimitsu at 11:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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