ユッケ#1より続く
じゃあなぜ今回のような事故が起こったか?
簡単に言えば、病原性大腸菌がいる牛の腸をさばいた設備、まな板、包丁を充分に洗ったり消毒せずに、精肉をしたことが原因。
それでも、その肉を、トリミングと言って病原性大腸菌が付着、増殖している表面を切り取って食べれば防げたかもしれない。
もちろん、加熱すれば問題は起きなかったかもしれない。
腸管出血性大腸菌は、75℃で1分以上加熱すれば死滅する。
今回は「経済性」の点でも大きな問題があった。
つまりトリミングすればユッケ用の高価な肉の量は減るわけで、歩留まり(利益)は少なくなる。
そのため、トリミングがされてなかった。
あの料理屋は安すぎる。
あの値段でまともな材料は使えまい。
それを「おかしい」と思うことも自己防衛の手段だと思う。
以前牛肉偽装問題で、ある社長がこう言った。
「安いものばかり求める消費者にも問題がある。」
私がたまに行く料理屋さんがある。
ご夫婦2人でやられている。
鰻の寝床のカウンター8席ほどのお店。
どちらも超ガンコ。
料理ができてきても話しこんだりしていると、「(料理が)冷める」とご主人からご注意を受ける。
古いお店。でもよく見ると、清潔。
それはトイレに行けばよくわかる。
タイル張りの和式便器のトイレ・・・・というより昭和の便所。
しかし、便器を手で触ることさえためらわずにできるほど清潔。
おばちゃんが毎日クリクリに掃除をしているのだろう。
トイレから帰ると、暖かいおしぼりを必ず渡してくれる。
そのおしぼりは、あのビニール袋に入ったおしぼり業者のものではない。
おばちゃんが、毎日持って帰り自分で洗濯している。
「あんな、何拭いたかもわからんもん使えん。」
なるほど。
大将は、一品料理を作ると、鍋、フライパン、天ぷら鍋・・・そのたびピカピカに洗ってからでないと次の料理はしない。
そこには時々隠しメニューとして「タン刺」があった。
これは美味しい。
私はここの生肉なら躊躇なく食べられる。
それで、事故にあったとしてもあきらめがつく。
古いと不潔は違うし、「大きいからいい」「小さいから心配」というわけではない。
ユッケ#3に続く
上記料理屋さんに行きたい方は、丸岡まで。
ご一緒しますよ。(笑)
ちなみに「タン刺」は期待しないでくださいね。
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