昨日の午前中、ちょっと込み入った治療の真っ最中、電話が鳴った。
するとインカムで、
「先生。Oさんからお電話です。」
と知らされた。
Oさんは私の友人であり患者。
「こんな診療中に電話をかけてくるような人じゃないのに、何だろう?」
緊急の様子だったので、治療を中断して電話に出た。
「はい。」
「先生。会社の同僚のAさんが、胸が苦しいと言ってさっきから動けないんです。
前にも一度同じことがあったって。
お医者さんを呼んだほうがいいでしょうか?」
「代わって。」
『喋れる?』(電話の向こうで)
「はい」
「どこが痛い?右?左?それとも全体?」
「真ん中です。強いて言えば左です。」
「どんな痛み?」
「背中まで突き刺すような・・・」
「呼吸は苦しい?」
「はい。苦しいです。」
「Oさんに代わって。」
「はい。」
「救急車呼びなさい。」
「えっ。きゅうきゅうしゃぁぁ!」
「そう。これだけではわからないが、狭心症か心筋梗塞かもしれん。」
年齢が若いことと、突き刺すような痛みというのがわからんところだが、かなり心臓の発作の症状に近い。
午後になってOさんからメールが来た。
「今日はすみませんでした。さっき帰って来ました。
何も悪いところはなかったらしい…。
また後ほどお電話させていただきます。」
あららら。予想が外れてよかったのだが、余計なアドバイスだったか・・・・・
で、その夜、Oさんから電話があった。
「会社の関係の看護士さんに最初電話をしたんですけど、出られなくて。
なので申し訳なかったのですが先生に電話してしまいました。
結局、第二日赤行って、心電図と血液検査とレントゲン取ったんですけど、異常は見つからなかったんです。
でも日赤の先生も、
『狭心症が疑えるけど、年が若いのと、突き刺すような痛みというのがねぇ。
狭心症ならつかまれるような痛みのはずだし・・・・
でも2回目というのが気になる。
とりあえず、今は落ち着いているのでよくわからないので、また日を改めて負荷試験なんかの詳しい検査をしたほうがいいでしょう。』
と言われました。今日は診療中すみませんでした。」
まあ、よかったのかも。
【関連する記事】