2009年12月09日

Mr.Oの抜歯#1

ある朝の9時前、突然白人の中年のご夫婦が来られた。
御主人の歯に深刻な問題が起きたので、診てほしいとのこと。
旅行者。


拝見すると、この奥の歯がぐらぐらになってしまっている。
よく事情を聞くと、イタリアから来られたが、前日に不注意でこの歯で硬いものをガリッと噛んだらこうなってしまった。
あちこちに旅行の予定があり、イタリアに帰るのは来年の春。
レントゲンを撮ってみると歯が中で折れている。

 
こんな義歯を使っておられる。アタッチメント義歯と言う。
設計に問題が・・・・これでは歯が折れても仕方がない。

「どうします?」
「ドクター、抜いてほしい。」
「今?」
「そう。」
「本当にいいんですね?」
「イエス。」
「じゃあ抜きましょう。」
「ドクター、私は歯医者がとても怖い。お願いだから痛くないように。できたら麻酔の注射をする前に、痛くない薬を歯ぐきに塗ってから麻酔をしてほしい。」
「ああ・・・・・・これですね。」
「それそれ。」

 
で、抜歯終了。

「終わりましたよ。」
「ハハハハハ!グッジョブ!」
「ありがとう。」
「糸で縫ってありますから、来週抜糸に来てください。」
「OK」

Mr.Oの抜歯#2に続く

 


posted by maruoka-yoshimitsu at 09:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 外科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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