これからの歯科医療-医師不足の背景・産婦人科医の受難-より続く
こんなコメントをいただきました。
これは、今書いている「これからの歯科医療」についての内容に、大変関係が深いことですので、
少し思うところを番外編としてアップしてみます。
...............................................................
気になったことが有ったのでコメントさせてください。
何事にもサービスを受ける側は、支払った代価に「見合うもの」もしくは「それ以上」を求めます。
しかし、サービスを提供する側がそのサービスに如何なる制約が伴うものか情報を伝えていない事も多く見られませんか?
私が感心した逆のケース(制約の説明があった)では、丸岡先生ご推薦の某ホテルです。
納得のいく合理的で公正なルールにて制約を明示されております。
例としては、クラブフロア専用ラウンジのしおりに、同伴した子供の過ごし方次第では退席を要求すると書いております。
実際、私の近くにいた家族連れの方にも説明しておりました。
ほかのホテルやレストランでも同様でしょうが、治療行為の結果もたらされるリスクについて説明してくれない医師や歯科医師の方は多くいました。
当然、素人の私に今からする治療の「リスク」を説明されても判断できないケースも多いでしょうし、不運であれば同意を得るより早く処置しなければいけないケースもあるはずです。
ですが予期せぬ事故の時に、その先生の説明を信用できる信頼関係が無かった事が引き起こした問題も有るのではないでしょうか?
残念ながら医療人で無い私にとって、ニュースからの情報だけでは、本当の事はわかりません。
わかるケースに遭遇していない幸運も有りますが…。
因みに、前述の子供は走り回ることも無く小さな淑女と小さな紳士として過ごしていました。
子供に対してもそこまで雰囲気を理解させるあのホテルには脱帽でした。
...............................................................
さて、この件について私の思うところを書いてみたいと思います。
このコメントを拝見させていただいて、正直なところ驚愕しました。
「リッツよ。お前もか!?」
という気分でした。
私は大阪のリッツは、ザ・バーにしか行ったことがありませんのでまだよくわかりませんが、リッツはチェーンですので、世界中のリッツで今はそうなっているのでしょうか?
もしそうなら、香港のリッツのメインダイニングの荘厳さ、ニューヨークのリッツのロビーの華やかさを思い出すと残念でなりません。
私は子供たちを自由にかつ厳しく育ててきました。
決して親馬鹿ではないつもりですので、全ての出来がいいとは思っていません。
しかし、特に厳しく躾けたのは、人前での振舞い方です。
ですので、幼児のころから、どこに連れていくのにも困ったことは一度もありません。
レストラン、劇場、ホテル然り。
たいへん静かに振舞えました。
決して私の子供が偉いわけではなく、そういう場所で騒げばどういう目にあわされるか充分に理解をしていました。
まあこんな時代ですので、百歩譲って、利用のしおりに「同伴した子供の過ごし方次第では退席を要求する」と書くぐらいは仕方ないとしましょうか。
しかし、ホテルの従業員に面と向かってそういう注意をされたら、私は、
「あなたは、私がこういう場所できちんと振舞えない子供を連れてくるような人間に見えるのですね?
私はリッツの雰囲気を味わいに来たのです。不愉快な思いをしに来たのではありません。
支配人を呼びなさい。」
と言ったと思います。
リッツカールトンです。それもクラブラウンジです。
それだけの料金を支払う客に何と失礼な。
これが二流のホテルなら「はいはい」で済ませると思います。
でもリッツカールトンはそのクラスでしょうか?
一人一人、それぞれに合ったサービスを提供するのがリッツではなかったのでしょうか?
人を見ずに、子供が騒いだら退席させると、最初から全ての顧客に言っておくなど、とんでもないことだと思います。
騒ぎそうな子供だなと思ったら事前にマークをし、それとなく注意を払っておく。
そして、騒ぎ始め、他のお客さんに迷惑をかける寸前に何らかの手を打つ。
しかし、そうではない子供は褒めてやり、コミュニケーションを取る。
そうしておけば、その子供たちもリッツのファンになります。
やがてその子供が成人したとき、今度は自分の子供を連れてリッツにやってきます。
「お父さんが子供のころ、お前のお祖父さんとお祖母さんと一緒に泊まったんだよ。
その時のホテルの人がとても優しく褒めてくれた。
お前も、他のお客さんに迷惑をかけたりしないようにね。」
これがサービスであり、大人の世界、品格というものではないでしょうか?
今はバブルの時代ではありませんので、リッツに来られ、家族でクラブラウンジに宿泊されたこの方は、多分上位20%のクラスの方々だと思います。
それは経済的にということだけではありません。
品格、職業、知能、バランスのとれたハイクラスのご家族でしょう。
もちろん「ありえない注意」をされて立腹されなかったのですから、私とは違い「人格的」にも優れた方だろうと推察いたします。(笑)
ですので、子供たちも、はじめからきちんと振舞える子供たちだったのだと。
私がよくスタッフに言うことは、
「リッツは『紳士淑女にサービスする私たちは紳士淑女である。』って言ってるだろ。
あれはな、裏返せば『紳士淑女以外は来ないで下さいね。』と言っているんだよ。」
でももうリッツもそんなことは言っておられないのでしょう。
それは今の医療にもつながります。
これからの歯科医療-番外編-Aへ続く
2007年10月31日
2007年10月30日
歯周病で抜歯から義歯へ#2
歯周病で抜歯から義歯へ#1より続く

抜歯後1ヶ月。
傷は治った。
この方は反対側の臼歯も失っている。
これが今まで抜歯をためらっていた理由。
「入れ歯を入れないといけない。」
義歯以外の治療法もあるのだが、様々な理由で今回は義歯を作る。

完成した義歯。

義歯を入れたところ。
⇒ 
義歯を入れる前と入れたところを横側より見たところ。
⇒ 
入れる前と入れた後。
義歯はいちばん簡単な治療法だが、欠点としては、
@不快感
Aしっかり咬めない。
B義歯の動きが金具のかかった歯に伝わるので、その歯がダメージを受けやすい。
C形が複雑なので、口の中が不潔になりやすい。
患者様にとっては@が、歯科医学にとってはBが一番の問題である。
抜歯後1ヶ月。
傷は治った。
この方は反対側の臼歯も失っている。
これが今まで抜歯をためらっていた理由。
「入れ歯を入れないといけない。」
義歯以外の治療法もあるのだが、様々な理由で今回は義歯を作る。
完成した義歯。
義歯を入れたところ。
義歯を入れる前と入れたところを横側より見たところ。
入れる前と入れた後。
義歯はいちばん簡単な治療法だが、欠点としては、
@不快感
Aしっかり咬めない。
B義歯の動きが金具のかかった歯に伝わるので、その歯がダメージを受けやすい。
C形が複雑なので、口の中が不潔になりやすい。
患者様にとっては@が、歯科医学にとってはBが一番の問題である。
2007年10月29日
歯周病で抜歯から義歯へ#1
ーのブリッジの土台の歯が歯周病に侵されている。
以前から抜歯が必要なことをお話していたのだが、なかなか決心がつかなかった。
その理由は明日。
もうグラグラになってしまい、さすがに抜く決心をされた。
抜歯をした後のお口。
抜歯をした歯とブリッジ。
大臼歯は根が折れていた。
前の歯。
根の先近くまで歯石がたくさんついているのがわかる。
歯周病で抜歯から義歯へ#2へ続く
2007年10月26日
DHL特集
今日は何となく忙しいので、こんなところで。
最近FedexやDHLのような外資の運送業者のCMをよくみるようになりました。
飛脚や黒ネコもたいへんですね。
すべてが目まぐるしく変化します。
きょうはそのDHLのCMを。
結構気に入っています。
まずはネコとインコシリーズ。(プレイボタンは2回クリック!)
「SIBERIA」はシベリアのこと。
インコの復讐。
日本のCMは、ほとんどがイメージCMであまり面白くないのですが、韓国のCMって結構面白いのがあります。
We deliver.Whateverは、「私たちは配達します。どんなものでも」です。
最後は韓国の地下鉄のエスカレーターを、素人の方がとられたもののようです。
これって、結構インパクトがあると思うのですが。
今週の日曜日にこんな講演会に行ってきます。
講師は3人の韓国人の女性。
ほとんど内容はわからないのですが、コンセプトが
1. 人間中心の診療を根本にする
2.2. 専門化及び総合化による合理的な医療を追求する
3.3. 臨床研究と教育を通じて医学の発展に貢献する
4.4. 未来志向の管理及び運営を追及する
5.5. 国民の医療認識度の向上のために努力し、社会に還元する
Ye Philosophy
1.1. 幸せな医師
- Life Styleを楽しみながら、経済的な安定を維持
- 社会における洗練されたイメージを確保
2.2. シェアする精神
- 治療技術を分け合うこと
- 経営情報を分け合うこと
- 人脈を分け合うこと
3. 顧客中心の診療哲学
だったのと、韓国からという物珍しさもあって行ってみます。
韓国も今までの日本人のイメージとはだいぶ変わってきているように思うので、どんな話なのか楽しみです。
会場がまた私の好きな大阪国際会議場なので、帰りには、直結しているリーガロイヤルホテルのリーチバーでビールを飲んで帰りますか。
最近FedexやDHLのような外資の運送業者のCMをよくみるようになりました。
飛脚や黒ネコもたいへんですね。
すべてが目まぐるしく変化します。
きょうはそのDHLのCMを。
結構気に入っています。
まずはネコとインコシリーズ。(プレイボタンは2回クリック!)
「SIBERIA」はシベリアのこと。
インコの復讐。
日本のCMは、ほとんどがイメージCMであまり面白くないのですが、韓国のCMって結構面白いのがあります。
We deliver.Whateverは、「私たちは配達します。どんなものでも」です。
最後は韓国の地下鉄のエスカレーターを、素人の方がとられたもののようです。
これって、結構インパクトがあると思うのですが。
今週の日曜日にこんな講演会に行ってきます。
講師は3人の韓国人の女性。
ほとんど内容はわからないのですが、コンセプトが
1. 人間中心の診療を根本にする
2.2. 専門化及び総合化による合理的な医療を追求する
3.3. 臨床研究と教育を通じて医学の発展に貢献する
4.4. 未来志向の管理及び運営を追及する
5.5. 国民の医療認識度の向上のために努力し、社会に還元する
Ye Philosophy
1.1. 幸せな医師
- Life Styleを楽しみながら、経済的な安定を維持
- 社会における洗練されたイメージを確保
2.2. シェアする精神
- 治療技術を分け合うこと
- 経営情報を分け合うこと
- 人脈を分け合うこと
3. 顧客中心の診療哲学
だったのと、韓国からという物珍しさもあって行ってみます。
韓国も今までの日本人のイメージとはだいぶ変わってきているように思うので、どんな話なのか楽しみです。
会場がまた私の好きな大阪国際会議場なので、帰りには、直結しているリーガロイヤルホテルのリーチバーでビールを飲んで帰りますか。
2007年10月25日
歯ぐきの整形
この2本の歯はクラウンで被せてある。
しかし、その縁でフロスがひっかかってしまう。
つまり、被せてあるものと歯がきちんと合っていないということ。
私たちの病院では最初の検査のときに、すべての歯に関してこのフロスチェックというものも行う。
フロスがひっかかるところは何か問題があるということなので、再治療を検討する。
つまりやり直すということ。
当然、私たちが最終にセットするクラウンもこのチェックをするので、フロスがひっかかるクラウンはセットしない。
また、仮のプラスチックの歯の段階でもそうである。
なぜなら、「ここはフロスが切れますから、やり直しましょう。」と言っておいて、それでフロスがひっかかるようなものを最終的にセットしたのではカッコウにならんわけである。
クラウンを除去したところ。
クラウンの縁に接していた歯ぐきは腫れている。
ただこのように、歯と歯ぐきの間の溝の深さは3〜4mm程度なので、進行した歯周病というわけではない。
なので、
この部位の歯ぐきは、電気メスによる歯ぐきの整形で対処する。
仮のプラスチックのクラウンをセットして、本日の治療は終了。
歯ぐきは1ヶ月もすれば健康な状態に戻る。
2007年10月24日
末期の歯周病
2007年10月23日
インプラントの上部構造 07.1.23
この続き
骨が大変軟らかかったので、3ヶ月待った。
インプラントの上に歯を作る。
インプラント上部の穴を封鎖してあった、小さなスクリューをはずし、型を取る。
その模型
この部分はシリコンで作られている。
歯ぐきの状態を正確に再現するため。
ガム模型という。(歯ぐきは英語でgum)
上部構造を作る。
インプラントの上の部分は、クラウンと言わずに上部構造と呼ばれることが多い。
インプラントは人工歯根なので、正確には歯ではないからと理由だろうか。
ヘッドをトルクレンチでねじ止めし、
上部構造をセットして治療終了。
2007年10月22日
ふぅ〜
ちょっと今日はこちらまで手がまわりませんので。
さっきの話。
「昨日グキッとなって、歯ぐきが痛いんです。」
「どこですか?」
「右の下の歯。この前治した歯。」
「この前の歯は右の上ですよ。」
「そうだったっけ?」
別にそう珍しい話でもなく。
2007年10月19日
付け根の虫歯
初診は、平成3年9月。
お父さんも患者様だったが、もう亡くなられた。
奥様も子供たちも来られる。
治療もきちんと受けられ、定期的なメインテナンスにも必ずお越しになるのだが・・・・・
▼の部分が虫歯になっている。
歯の表面をこすってみると・・・・・
これだけの歯垢がついている。
虫歯の原因はプラーク。
プラークは肉眼では見えない。
このプラークの上に、いろいろな不潔なものが沈着してこのように眼で見えるようになったものが歯垢。
定期的にきちんと来られるのだが、どうしてもプラークコントロールができない。
できないものは仕方がない。
できていないことはお話するが、責めたりはしない。
だって、私にもできないことはありますから。
虫歯の部分に歯ぐきが少しかぶさってきているので、電気メスで歯ぐきを少し切除する。
そうしないと、きちんと詰められない。
プラスチックを詰めて治療終了。
2007年10月18日
これからの歯科医療-医師不足の背景・産婦人科医の受難-
これからの歯科医療-日本型社会の崩壊-より続く
医師不足で、医療崩壊などと言われています。
確かに日本の医師数は十分ではないのですが、医学部が減ったわけでもないのに、なぜここにきて急にでしょう?
二つの原因があります。
一つは医師の業務と責任が過大となってきたこと、もう一つは研修医制度です。
このサイトの内容をベースに解説してみます。
...............................................................
過疎地をはじめとした地方での医師不足は以前から深刻な問題でしたが、地方の中核地域や都市部でも医師不足が指摘されたのは数年前からです。ただし、それもすべての診療科に関してではなく、小児科と産科に限ったものでした。
しかし2006年からは、都市部の医師が全般的に不足しているという指摘がされるようになったのです。
...............................................................
私の同級生のMのお父さんは産婦人科医でした。
学生時代、いつだったか「何で歯科医になろうと思ったのか?」という話になって、Mはこう言いました。
「俺は産婦人科には絶対になる気はなかった。
生まれてこのかた、オヤジと旅行に行ったことなんてない。
一回伊勢に行ったことがあるけど、オヤジは着いた途端に呼び戻された。
あんな生活できへんで。」
これが開業している産婦人科の医師の生活です。
しかし、旅行に行きにくいのは医者だけではありません。
私の患者様にお寺の方が何人かいらっしゃいます。
その方たちも旅行にはなかなかいけません。
なぜなら、檀家の方が亡くなって、いつお通夜とお葬式が入るかわからないからです。
でもお坊さんの仕事は一分一秒を争うわけではありませんし、多少お経を間違えても誰も怒りません。
また、命を預かっているのは医者だけではありません。
パイロットもそうですし、タクシーの運転手の方もそうでしょう。
でも大きな違いがあります。
歯学部の授業で、ある先生がこう言っていたのを思い出します。
「医者は人が死んでも許される唯一の職業です。
治療している患者さんが亡くなった時、それがすべて罪に問われるのなら誰も医者にはならない。」
この言葉を聞いたら、一般の人はどう感じるのでしょうか?
当たり前の話なのですが、これがもう通用しなくなっていることもあるのです。
「医療消費者」という言葉が言われるようになりました。
以前は「患者」でした。
患者と医者は何となくの信頼関係で結ばれ、「最善をつくしました。」「先生、ありがとうございました。ここまでしていただいて故人も本望でしょう。」となっていたのですが、もうそうではなくなっています。
消費者ですので、1000円を支払えばそれと同価値のものを要求します。
つまり治療費を支払ったのだから、それに見合う結果がないと許さないということになります。
金銭的なことよりももっと大きな問題は、以前にも書きましたが、日本が「子供の社会」になっていることも大きな原因です。
つまり、「依存」と「過大な要求」。
医者なんだから、今の医学なんだから、なんでもうまくいって当たり前。
しかし人の体は「製品」ではありません。
また司法の判断も変わってきています。
...............................................................
2006年福島県立大野病院産科医逮捕(Wikipedia)
2004年に福島県立大野病院にて癒着胎盤を原因とした母体死亡事例において、2006年になって産婦人科医が救命できなかった結果責任を問われ、担当の産婦人科医が突然逮捕された。
この事例は産婦人科医が一生に一回遭遇するかしないかと言うほど稀な症例であり、しかも当の産婦人科医は地域に於ける産科医療をたった一人で貢献しているという状況に於かれていた。
この大野病院の一件については日本母性保護産婦人科医会が声明を発し、「この様に稀で救命する可能性の低い事例で医者を逮捕するのは産科医療・殊に地域に於ける産科医療を崩壊させかねない」と批判した。
事実、この一件が契機となって特に昼夜を問わず地域医療に貢献していた医師の意欲は著しく低下し、負担の大きい(特に地域の)医療現場から医師が去るきっかけを作った。
...............................................................
つまり、日本でトップレベルの医師と最新の医療機器の整った病院でも救えるかどうかわからない患者が亡くなったということで、この産婦人科医は逮捕されました。
任意同行の場面はTVで放送されましたし、この医師の奥さんは臨月でした。
どう思われますか?
産婦人科を志望する医師が減って当たりまえでしょう。
...............................................................
医療民事訴訟(Wikipedia)
従来医学的には正しい医療行為を行ったにもかかわらず、不幸な転帰をたどった症例において、遺族側が病院や担当医師に結果責任を要求する医療訴訟が多発し、医師・病院側が敗訴する事例が見られた。
その判決において「(その当時は無かった)医療知識があれば救命できた」や「(県内に数人しかいない)専門医がいれば救命できた(はずなのだから過失がある)」「過失は一切無いが、賠償しろ」「病気が治るという期待権が侵害された」等、医療の不確実性を考慮に入れず、当時・現在の医療状況・医療財政、生命の摂理を一切無視したものが多発した。
特に産科領域では、産科医の不断の努力によって達成された周産期死亡率の低下により一般的に子供は正常に生まれて当たり前との認識が生まれ、何か異常が起こると全て医療ミスと見なされてしまい医療訴訟となる可能性も高いといわれている。
...............................................................
いつの時代でもどの国でも、本来は出産は危険なものです。
ですので子供は大事にされてきました。
「よく五体満足で生まれてくれた。」「よくここまで無事に育ってくれた。」
なのでお食い初め、端午の節句、ひな祭り、七五三など、節目節目で喜びをかみしめて来たのです。
人の体ですから、いつ何が起こるかわかりません。
でも一般の方はそうは思っていませんよね。
一般の方は、何か手術をする時に「全身麻酔」を希望されます。
でも医師は、できるだけそれを避けて、できるなら腰椎麻酔などで手術をしようとします。
なぜなら全身麻酔は一種の脳死状態を作り出していますから、何が起こってもおかしくないのです。
ですので、私は知り合いのどなたかが全身麻酔で手術をする時には、どんな簡単な手術でも「必ず家族の誰かがついているように」とアドバイスをします。
私の友人の歯科医が簡単な縫合をしてもらうために、ある病院で局部麻酔をしました。
ところが、注射をしたとたんに意識を失い、意識が戻った時には半身不随になっていました。
今もって、何が原因だったかはわかりません。
子供は普通に生まれて当たり前。
何かあったら医者の責任。
出産は人生の「イベント」。
それを象徴しているのがあの「夫が出産に立ち会う」というやつでしょう。
よくTVで美談として放送されますね。
私はあれはとんでもないことだと思っています。
今まで書いてきたように、何が起こるかわからないわけです。
突然の大出血があるかもしれません。
その時に分娩室で素人がウロウロしていたら、邪魔です。
男は血に弱いので、失神するかもしれません。
そんなことが原因で処置が遅れるとしたら?
それを積極的に勧めている医療機関があることも私はどうかと思います。
私たちは「医師」であり「科学者」ですので、その誇りを失ってはならないと思います。
いたずらに「消費者」に迎合してはいけないはずです。
私は眼の前にいる人を「消費者」とは見ていません。
あくまでも大切な「患者」と見ていますので、はっきりと「ノー」も言いますが、困っておられたらどんなことでもしているつもりです
ネット上では、「賢い医療消費者になるために」といった記事が結構ありますが、一般の方にもよく考えていただきたいのです。
本当にあなたは消費者として扱われていいのですか?
これからの歯科医療-番外編-@に続く
医師不足で、医療崩壊などと言われています。
確かに日本の医師数は十分ではないのですが、医学部が減ったわけでもないのに、なぜここにきて急にでしょう?
二つの原因があります。
一つは医師の業務と責任が過大となってきたこと、もう一つは研修医制度です。
このサイトの内容をベースに解説してみます。
...............................................................
過疎地をはじめとした地方での医師不足は以前から深刻な問題でしたが、地方の中核地域や都市部でも医師不足が指摘されたのは数年前からです。ただし、それもすべての診療科に関してではなく、小児科と産科に限ったものでした。
しかし2006年からは、都市部の医師が全般的に不足しているという指摘がされるようになったのです。
...............................................................
私の同級生のMのお父さんは産婦人科医でした。
学生時代、いつだったか「何で歯科医になろうと思ったのか?」という話になって、Mはこう言いました。
「俺は産婦人科には絶対になる気はなかった。
生まれてこのかた、オヤジと旅行に行ったことなんてない。
一回伊勢に行ったことがあるけど、オヤジは着いた途端に呼び戻された。
あんな生活できへんで。」
これが開業している産婦人科の医師の生活です。
しかし、旅行に行きにくいのは医者だけではありません。
私の患者様にお寺の方が何人かいらっしゃいます。
その方たちも旅行にはなかなかいけません。
なぜなら、檀家の方が亡くなって、いつお通夜とお葬式が入るかわからないからです。
でもお坊さんの仕事は一分一秒を争うわけではありませんし、多少お経を間違えても誰も怒りません。
また、命を預かっているのは医者だけではありません。
パイロットもそうですし、タクシーの運転手の方もそうでしょう。
でも大きな違いがあります。
歯学部の授業で、ある先生がこう言っていたのを思い出します。
「医者は人が死んでも許される唯一の職業です。
治療している患者さんが亡くなった時、それがすべて罪に問われるのなら誰も医者にはならない。」
この言葉を聞いたら、一般の人はどう感じるのでしょうか?
当たり前の話なのですが、これがもう通用しなくなっていることもあるのです。
「医療消費者」という言葉が言われるようになりました。
以前は「患者」でした。
患者と医者は何となくの信頼関係で結ばれ、「最善をつくしました。」「先生、ありがとうございました。ここまでしていただいて故人も本望でしょう。」となっていたのですが、もうそうではなくなっています。
消費者ですので、1000円を支払えばそれと同価値のものを要求します。
つまり治療費を支払ったのだから、それに見合う結果がないと許さないということになります。
金銭的なことよりももっと大きな問題は、以前にも書きましたが、日本が「子供の社会」になっていることも大きな原因です。
つまり、「依存」と「過大な要求」。
医者なんだから、今の医学なんだから、なんでもうまくいって当たり前。
しかし人の体は「製品」ではありません。
また司法の判断も変わってきています。
...............................................................
2006年福島県立大野病院産科医逮捕(Wikipedia)
2004年に福島県立大野病院にて癒着胎盤を原因とした母体死亡事例において、2006年になって産婦人科医が救命できなかった結果責任を問われ、担当の産婦人科医が突然逮捕された。
この事例は産婦人科医が一生に一回遭遇するかしないかと言うほど稀な症例であり、しかも当の産婦人科医は地域に於ける産科医療をたった一人で貢献しているという状況に於かれていた。
この大野病院の一件については日本母性保護産婦人科医会が声明を発し、「この様に稀で救命する可能性の低い事例で医者を逮捕するのは産科医療・殊に地域に於ける産科医療を崩壊させかねない」と批判した。
事実、この一件が契機となって特に昼夜を問わず地域医療に貢献していた医師の意欲は著しく低下し、負担の大きい(特に地域の)医療現場から医師が去るきっかけを作った。
...............................................................
つまり、日本でトップレベルの医師と最新の医療機器の整った病院でも救えるかどうかわからない患者が亡くなったということで、この産婦人科医は逮捕されました。
任意同行の場面はTVで放送されましたし、この医師の奥さんは臨月でした。
どう思われますか?
産婦人科を志望する医師が減って当たりまえでしょう。
...............................................................
医療民事訴訟(Wikipedia)
従来医学的には正しい医療行為を行ったにもかかわらず、不幸な転帰をたどった症例において、遺族側が病院や担当医師に結果責任を要求する医療訴訟が多発し、医師・病院側が敗訴する事例が見られた。
その判決において「(その当時は無かった)医療知識があれば救命できた」や「(県内に数人しかいない)専門医がいれば救命できた(はずなのだから過失がある)」「過失は一切無いが、賠償しろ」「病気が治るという期待権が侵害された」等、医療の不確実性を考慮に入れず、当時・現在の医療状況・医療財政、生命の摂理を一切無視したものが多発した。
特に産科領域では、産科医の不断の努力によって達成された周産期死亡率の低下により一般的に子供は正常に生まれて当たり前との認識が生まれ、何か異常が起こると全て医療ミスと見なされてしまい医療訴訟となる可能性も高いといわれている。
...............................................................
いつの時代でもどの国でも、本来は出産は危険なものです。
ですので子供は大事にされてきました。
「よく五体満足で生まれてくれた。」「よくここまで無事に育ってくれた。」
なのでお食い初め、端午の節句、ひな祭り、七五三など、節目節目で喜びをかみしめて来たのです。
人の体ですから、いつ何が起こるかわかりません。
でも一般の方はそうは思っていませんよね。
一般の方は、何か手術をする時に「全身麻酔」を希望されます。
でも医師は、できるだけそれを避けて、できるなら腰椎麻酔などで手術をしようとします。
なぜなら全身麻酔は一種の脳死状態を作り出していますから、何が起こってもおかしくないのです。
ですので、私は知り合いのどなたかが全身麻酔で手術をする時には、どんな簡単な手術でも「必ず家族の誰かがついているように」とアドバイスをします。
私の友人の歯科医が簡単な縫合をしてもらうために、ある病院で局部麻酔をしました。
ところが、注射をしたとたんに意識を失い、意識が戻った時には半身不随になっていました。
今もって、何が原因だったかはわかりません。
子供は普通に生まれて当たり前。
何かあったら医者の責任。
出産は人生の「イベント」。
それを象徴しているのがあの「夫が出産に立ち会う」というやつでしょう。
よくTVで美談として放送されますね。
私はあれはとんでもないことだと思っています。
今まで書いてきたように、何が起こるかわからないわけです。
突然の大出血があるかもしれません。
その時に分娩室で素人がウロウロしていたら、邪魔です。
男は血に弱いので、失神するかもしれません。
そんなことが原因で処置が遅れるとしたら?
それを積極的に勧めている医療機関があることも私はどうかと思います。
私たちは「医師」であり「科学者」ですので、その誇りを失ってはならないと思います。
いたずらに「消費者」に迎合してはいけないはずです。
私は眼の前にいる人を「消費者」とは見ていません。
あくまでも大切な「患者」と見ていますので、はっきりと「ノー」も言いますが、困っておられたらどんなことでもしているつもりです
ネット上では、「賢い医療消費者になるために」といった記事が結構ありますが、一般の方にもよく考えていただきたいのです。
本当にあなたは消費者として扱われていいのですか?
これからの歯科医療-番外編-@に続く
2007年10月17日
ヘミセクション
▼の歯が問題。
この歯は根が2本ある。
▼の部分が歯周病で侵されている。
この部位に歯周病が進行すると、この股の部分をなくさないと進行は止められない。
そのためにはルートセパレーションとヘミセクションの2つの方法がある。
今回はヘミセクションを選択した。
クラウンを除去し、奥の歯も土台にするために削る。
歯の真ん中を切断していく。
切断が終了。
前側の根を取り出したところ。
抜いた根。
その場で仮の歯を合わせる。
仮の歯をセットして本日の治療は終了。
2007年10月16日
こんなところで
今日は勢いがないので、こんなところで。
2007年10月15日
インプラント手術で死亡
2007年5月にインプラントの手術中に患者様が死亡するという大変不幸な事故が起こってしましまいました。
昨日、インプラントのこんなセミナーに行ってきましたが、そこでこの事故の真相がわかりました。
いくつかブログでも取り上げている方がいらっしゃいますのであげておきます。
インプラント死亡事故
インプラント治療で死亡
インプラント医療事故
ちょっと専門的にはなりますが、このような場所にインプラントを入れる時に、
下顎の骨の裏側にドリルが突き抜けてしまったようです。
このCTは下顎の奥歯の部分の断面図。
インプラントを入れるドリルをする時に方向を間違え、緑の部分のように奥歯の裏側に突き抜けてしまったとのことです。
(もちろんこれはシュミレーション画像です。)
そこには舌動脈という太い血管があります。
それが切れてしまうと口の底で大出血がおこり、口の底がみるみる盛り上がってきます。
そのため舌が後ろに押され窒息をしてしまいました。
専門的に言うと「舌根部の沈下による気道閉塞」。
私が手術をする時には、一番注意する場所。
CT撮影が一般的ではなかった頃には起こりえた事故なのですが、今はCT撮影を行い、正しい読影と診断をすれば防ぐことができます。
なんと言っていいかもわからない大変悲しい事故です。
2007年10月12日
これからの歯科医療-日本型社会の崩壊-
昨日はほれ、あの子、あの子が負けて私は気分が良いのです。
チャンピョンが言ってました。
「Kに勝てて、国民の皆さんのご期待に応えられたと思います。」
まさしくその通り。
おめでとう。
さて、これからの歯科医療-歯科医もワーキングプア-より続く
「文化」と「文明」はどう違うか?
高校時代に「試験に出る英単語」という参考書がありましたが、そこに大変わかりやすい説明があったのを今でも覚えています。
「文明は文化を滅ぼす。」
戦後60年は楽園でした。
近代日本の文明と、アメリカ追従の色が濃かったにしろ日本の文化が
寄り添いながら日本は発展をすることができました。
安全で平等で、希望にあふれた社会。
「勤勉、辛抱、分相応」が美徳であり、「お互い様」という意識があった時代です。
いわば大人の日本人の社会だったわけです。
子供は「遊びたい。辛抱できない。オレだけ。」でしょう?
バブルとその崩壊があったにせよ、それも日本型の政治、官僚の力で何とか乗り切りました。
しかし、この日本型の社会にピリオドを打ったのが小泉さんでした。
安倍さんが、「戦後レジームからの脱却」なんてスローガンを打ち出しましたが、それはもうすでに終わっていました。
最近の日本は「子供の社会」だと思います。
では、なぜこうなってしまったか?
一つは経済的に豊かになった親が子供を甘やかしたこと、もう一つはマスコミでしょう。
少年犯罪は増えてきていると思いますか?
昭和30年代には少年による殺人事件は年間400件ほどありました。
しかし平成に入ると平均して100件以下です。
こんな資料があります。
...............................................................
おおまかにいって、昭和40年代を境に、少年の凶悪度には著しい差があります。
それに昭和50年代以降、統計上問題になるほどの目立った変化はありません。
たった一、二件の残虐な殺人事件を、マスコミが大袈裟に騒ぎ立てることで、いかに大衆に誤ったイメージを植えつけることが可能か。
情報操作の恐ろしさを、まざまざと見せつけられます。
...............................................................
少年犯罪は減っているのですが、皆さんは増えていると思っていたでしょう?
私もそうでした。
マスコミが情報操作をしているとは思いませんんが、視聴率偏重の結果のセンセーショナルな報道で、私たちが勘違いをしているのでしょうでしょう。
私が小学生のころ、NHKの7時のニュースで朝が始まりました。
淡々と事実のみを報道しており、「品」があったと思います。
今の朝の7時台のNHK以外のチャンネルを見てみると、芸能人の熱愛報道、不倫の謝罪会見なんかをやってます。
別にそれに興味を持つことや、報道することがいけないとは言いませんが、朝の7時に見るべきものではありません。
品がないのは嫌ですね。
だから私はK一家が嫌いです。
もっと大人の目で見て、自分で判断しなければ。
次に、医療事故の報道。
よく医療事故が報道されていますが、昔に比べて医療事故は増えていると思いますか?
これを参考に。
...............................................................
2003年6月に判明した2002年度の高度専門医療センター、国立病院、療養所からの医療事故報告件数は、2001年度に比較して、31件増加しています。
これは、事故が増えたというより、厚労省の働きかけに応じて、各医療機関の報告体制が整ってきたことのひとつの表れといえます。
厚労省によると、事故報告は大きな手術を行う高度専門医療センターと国立病院が、全体の7割を占めているということです。医療事故はあってはならないものですが、事故が起こりやすいのも医療のひとつの特性です。
事故を起こさないためには、事故の実例がたくさん収集され、これが分析されるのが最良の道であることはいうまでもありません。
...............................................................
確かに総数は増えていると思います。
人口も増え、医療技術が発達し、今まで治療のしようがなかった病気や事故まで治療をするのですから。
治療件数が戦後とは格段に違いますから、この統計上の比較は難しいですね。
でも私は比率は格段に減っていると思います。
ただ事故の報告とマスコミの報道が増えているわけです。
医療事故があった時に会見が開かれますが、そこでのマスコミの対応はどうかと思うことがあります。
確かに医療事故にあわれた患者さんは大変不幸で、お気の毒だと思います。
また、隠ぺいをしたり、故意であった場合は申し開きのしようもありません。
しかし、人間のすることです。
ミスがないはずはないのです。
あなたは今まで生きてきて、一度も大きなミスをしたことはないでしょうか?
嘘と坊主な頭はゆったことがないでしょうか?
だから「許せ」というわけではありませんが、マスコミのあの「殺人犯」を追求するような態度はいかがなものでしょう。
暴言に近い言葉で医師たちを攻め立てる記者の方は、ミスをしたことは全くなく、正しい行いのみをされているのですね。
役目を間違えていませんか?
あなた方は、事実を調査しそれを知らせることが仕事です。
単に「仕事」です。
マスコミ関係者だからといって、決して偉いわけではありません。
罰を与えるのは司法の役目で、あなた方が正義の象徴ではないのですが。
ちょっと長くなったので続きはまた今度。
次回は本題のこれについて。
これからの歯科医療-医師不足の背景・産婦人科医の受難-に続く
チャンピョンが言ってました。
「Kに勝てて、国民の皆さんのご期待に応えられたと思います。」
まさしくその通り。
おめでとう。
さて、これからの歯科医療-歯科医もワーキングプア-より続く
「文化」と「文明」はどう違うか?
高校時代に「試験に出る英単語」という参考書がありましたが、そこに大変わかりやすい説明があったのを今でも覚えています。
「文明は文化を滅ぼす。」
戦後60年は楽園でした。
近代日本の文明と、アメリカ追従の色が濃かったにしろ日本の文化が
寄り添いながら日本は発展をすることができました。
安全で平等で、希望にあふれた社会。
「勤勉、辛抱、分相応」が美徳であり、「お互い様」という意識があった時代です。
いわば大人の日本人の社会だったわけです。
子供は「遊びたい。辛抱できない。オレだけ。」でしょう?
バブルとその崩壊があったにせよ、それも日本型の政治、官僚の力で何とか乗り切りました。
しかし、この日本型の社会にピリオドを打ったのが小泉さんでした。
安倍さんが、「戦後レジームからの脱却」なんてスローガンを打ち出しましたが、それはもうすでに終わっていました。
最近の日本は「子供の社会」だと思います。
では、なぜこうなってしまったか?
一つは経済的に豊かになった親が子供を甘やかしたこと、もう一つはマスコミでしょう。
少年犯罪は増えてきていると思いますか?
昭和30年代には少年による殺人事件は年間400件ほどありました。
しかし平成に入ると平均して100件以下です。
こんな資料があります。
...............................................................
おおまかにいって、昭和40年代を境に、少年の凶悪度には著しい差があります。
それに昭和50年代以降、統計上問題になるほどの目立った変化はありません。
たった一、二件の残虐な殺人事件を、マスコミが大袈裟に騒ぎ立てることで、いかに大衆に誤ったイメージを植えつけることが可能か。
情報操作の恐ろしさを、まざまざと見せつけられます。
...............................................................
少年犯罪は減っているのですが、皆さんは増えていると思っていたでしょう?
私もそうでした。
マスコミが情報操作をしているとは思いませんんが、視聴率偏重の結果のセンセーショナルな報道で、私たちが勘違いをしているのでしょうでしょう。
私が小学生のころ、NHKの7時のニュースで朝が始まりました。
淡々と事実のみを報道しており、「品」があったと思います。
今の朝の7時台のNHK以外のチャンネルを見てみると、芸能人の熱愛報道、不倫の謝罪会見なんかをやってます。
別にそれに興味を持つことや、報道することがいけないとは言いませんが、朝の7時に見るべきものではありません。
品がないのは嫌ですね。
だから私はK一家が嫌いです。
もっと大人の目で見て、自分で判断しなければ。
次に、医療事故の報道。
よく医療事故が報道されていますが、昔に比べて医療事故は増えていると思いますか?
これを参考に。
...............................................................
2003年6月に判明した2002年度の高度専門医療センター、国立病院、療養所からの医療事故報告件数は、2001年度に比較して、31件増加しています。
これは、事故が増えたというより、厚労省の働きかけに応じて、各医療機関の報告体制が整ってきたことのひとつの表れといえます。
厚労省によると、事故報告は大きな手術を行う高度専門医療センターと国立病院が、全体の7割を占めているということです。医療事故はあってはならないものですが、事故が起こりやすいのも医療のひとつの特性です。
事故を起こさないためには、事故の実例がたくさん収集され、これが分析されるのが最良の道であることはいうまでもありません。
...............................................................
確かに総数は増えていると思います。
人口も増え、医療技術が発達し、今まで治療のしようがなかった病気や事故まで治療をするのですから。
治療件数が戦後とは格段に違いますから、この統計上の比較は難しいですね。
でも私は比率は格段に減っていると思います。
ただ事故の報告とマスコミの報道が増えているわけです。
医療事故があった時に会見が開かれますが、そこでのマスコミの対応はどうかと思うことがあります。
確かに医療事故にあわれた患者さんは大変不幸で、お気の毒だと思います。
また、隠ぺいをしたり、故意であった場合は申し開きのしようもありません。
しかし、人間のすることです。
ミスがないはずはないのです。
あなたは今まで生きてきて、一度も大きなミスをしたことはないでしょうか?
嘘と坊主な頭はゆったことがないでしょうか?
だから「許せ」というわけではありませんが、マスコミのあの「殺人犯」を追求するような態度はいかがなものでしょう。
暴言に近い言葉で医師たちを攻め立てる記者の方は、ミスをしたことは全くなく、正しい行いのみをされているのですね。
役目を間違えていませんか?
あなた方は、事実を調査しそれを知らせることが仕事です。
単に「仕事」です。
マスコミ関係者だからといって、決して偉いわけではありません。
罰を与えるのは司法の役目で、あなた方が正義の象徴ではないのですが。
ちょっと長くなったので続きはまた今度。
次回は本題のこれについて。
これからの歯科医療-医師不足の背景・産婦人科医の受難-に続く
2007年10月11日
これからの歯科医療-歯科医もワーキングプア-
こんな記事が。
...............................................................
歯医者は儲かる――そんなイメージはもう捨てた方がいいのかもしれない。歯科医の「100人中5人は所得ゼロ」、5人に1人は月間所得25万円でワーキングプア寸前、という分析もある。
さらには、「夜逃げ」した歯医者もいるというから驚きだ。
「格差社会」が、一般的に高所得が望めるとされてきた歯科医の世界にも到来した。
経済誌「月刊東洋経済」(07年4月28日・5月5日合併)は、この「医療経済実態調査」に『歯科医療白書』(03年、日本歯科医師会)の分析を加え、「5人に1人の月間所得は25万円程度」「100人中5人は所得ゼロ」であることを明らかにしている。
つまり、20人に一人は「ワーキングプア」、5人に1人はそれに近い状態というわけだ。
...............................................................
歯科医にも淘汰の時代がやってきたようです。
2〜3日前の新聞のテレビ欄を見ていたら、「弁護士でも年収100万円」というニュースのタイトルがありました。
うっかりして見逃したので内容はわかりませんが、格差社会はあらゆる分野に広がっているようです。
私の病院と取引をしてくれている歯科材料の業者の方とお話をすることがあるのですが、このことはもう5年ほど前からわかっていました。
「最近業界はどうなんですか?」
「先生。もう(景気の)いい先生と悪い先生がはっきりしてきましたね。
今までなら、歯科業界全体が良くなったり悪くなったりしてたのですが、ここにきて大きく差がついてきています。
勉強して努力されている先生はどんどん業績を伸ばしていますが、そうでない先生のところには、患者さんが来なくなっています。
朝行っていた歯科医院さんは、午前中は一人も患者さんがないと、先生が青くなっていました。
私のところでも、もう危ないのでお取引をお断りしているところが何件かあります。
でもねー。私たちは全体に良くなってもらわないと困るのですが。」
最後の言葉は笑いました。
確かに業者さんにとってはそうでしょうね。
この話を聞いたのが4〜5年前なので、それが統計上の数字に出てきたのでしょう。
この状態が当たり前と言えば当たり前なのです。
なぜなら、こんな状態。
...............................................................
背景には歯科診療所の過剰がある。
厚生労働省によれば、医療診療所の数は6万7,441件(2006年調べ)。
全国に4万店舗あるといわれるコンビニエンスストアの数をはるかに上回っている。
さらに、人口10万人あたりの歯科医師数は全国平均72.6人(04年調べ)で、東京都にいたっては119.9人に上る。
1975年に37.5人、98年に67.7人、今はそれからさらに増加し続けている。
10万人あたりのコンビニ店舗数が33店舗前後(02年経産省、04年帝国書院調べ)であることを考えれば、その「多過ぎさ」が分かる。
もはや、「コンビニよりも歯医者が多い」とは歯科医師からすれば「常識」だ。
...............................................................
私が歯科医になった当時、ヨーロッパでタクシーに乗ったらドライバーが元歯科医だったという話を聞いたことがあります。
需要と供給のバランスですから仕方ないのでしょう。
...............................................................
激戦区東京都、なかでも歯科診療所が500近くある大田区の歯科医師・藤澤宗徳さんは、「患者が減少していない」珍しいケースだ。
しかし、歯科医師界も「今はシビアになっている」と語る。
「先生によって違うでしょうが、今は厳しいでしょうね。
厳しいと、日曜も開業したり、11時までやるところもある。
これだと、生活がメチャクチャになりますよね。
1日何百人の患者さんが来る先生もいますが、1日10人以下しか来ないところもある。
歯医者は他のことができないから、転職することができないんですよ。
(診療所を)閉めちゃって夜逃げしてしまったという、『悲惨な話』もありました」
...............................................................
つまり、歯科医院全体が不況というわけではないのです。
このように、患者数が減っていない歯科医院もあるわけですから。
日本、いや世界でも「格差」とワーキングプアをはじめ、いろんな社会問題が噴出しています。
でもそれって、「今」が異常なのでしょうか?
いま、日本の社会問題を語る時に、すべて「戦後60年」を基準--つまり「正しい」---にしているようです。
確かに、多少の問題はあったにせよ、私はその時代は一種の「エデンの園」だったと思います。
経済は右肩上がり、世界に類を見ない高い教育水準と低い失業率。
モラルが平均的に存在し、希望にあふれ平等な社会。
まさしく「楽園」だったのでは?
でも歴史を見ても、「楽園」が永遠に続いている例はないのです。
病院だから倒産しないという神話も崩壊し始めたと言っていいのではないでしょうか?
これからの歯科医療-日本型社会の崩壊-へ続く
...............................................................
歯医者は儲かる――そんなイメージはもう捨てた方がいいのかもしれない。歯科医の「100人中5人は所得ゼロ」、5人に1人は月間所得25万円でワーキングプア寸前、という分析もある。
さらには、「夜逃げ」した歯医者もいるというから驚きだ。
「格差社会」が、一般的に高所得が望めるとされてきた歯科医の世界にも到来した。
経済誌「月刊東洋経済」(07年4月28日・5月5日合併)は、この「医療経済実態調査」に『歯科医療白書』(03年、日本歯科医師会)の分析を加え、「5人に1人の月間所得は25万円程度」「100人中5人は所得ゼロ」であることを明らかにしている。
つまり、20人に一人は「ワーキングプア」、5人に1人はそれに近い状態というわけだ。
...............................................................
歯科医にも淘汰の時代がやってきたようです。
2〜3日前の新聞のテレビ欄を見ていたら、「弁護士でも年収100万円」というニュースのタイトルがありました。
うっかりして見逃したので内容はわかりませんが、格差社会はあらゆる分野に広がっているようです。
私の病院と取引をしてくれている歯科材料の業者の方とお話をすることがあるのですが、このことはもう5年ほど前からわかっていました。
「最近業界はどうなんですか?」
「先生。もう(景気の)いい先生と悪い先生がはっきりしてきましたね。
今までなら、歯科業界全体が良くなったり悪くなったりしてたのですが、ここにきて大きく差がついてきています。
勉強して努力されている先生はどんどん業績を伸ばしていますが、そうでない先生のところには、患者さんが来なくなっています。
朝行っていた歯科医院さんは、午前中は一人も患者さんがないと、先生が青くなっていました。
私のところでも、もう危ないのでお取引をお断りしているところが何件かあります。
でもねー。私たちは全体に良くなってもらわないと困るのですが。」
最後の言葉は笑いました。
確かに業者さんにとってはそうでしょうね。
この話を聞いたのが4〜5年前なので、それが統計上の数字に出てきたのでしょう。
この状態が当たり前と言えば当たり前なのです。
なぜなら、こんな状態。
...............................................................
背景には歯科診療所の過剰がある。
厚生労働省によれば、医療診療所の数は6万7,441件(2006年調べ)。
全国に4万店舗あるといわれるコンビニエンスストアの数をはるかに上回っている。
さらに、人口10万人あたりの歯科医師数は全国平均72.6人(04年調べ)で、東京都にいたっては119.9人に上る。
1975年に37.5人、98年に67.7人、今はそれからさらに増加し続けている。
10万人あたりのコンビニ店舗数が33店舗前後(02年経産省、04年帝国書院調べ)であることを考えれば、その「多過ぎさ」が分かる。
もはや、「コンビニよりも歯医者が多い」とは歯科医師からすれば「常識」だ。
...............................................................
私が歯科医になった当時、ヨーロッパでタクシーに乗ったらドライバーが元歯科医だったという話を聞いたことがあります。
需要と供給のバランスですから仕方ないのでしょう。
...............................................................
激戦区東京都、なかでも歯科診療所が500近くある大田区の歯科医師・藤澤宗徳さんは、「患者が減少していない」珍しいケースだ。
しかし、歯科医師界も「今はシビアになっている」と語る。
「先生によって違うでしょうが、今は厳しいでしょうね。
厳しいと、日曜も開業したり、11時までやるところもある。
これだと、生活がメチャクチャになりますよね。
1日何百人の患者さんが来る先生もいますが、1日10人以下しか来ないところもある。
歯医者は他のことができないから、転職することができないんですよ。
(診療所を)閉めちゃって夜逃げしてしまったという、『悲惨な話』もありました」
...............................................................
つまり、歯科医院全体が不況というわけではないのです。
このように、患者数が減っていない歯科医院もあるわけですから。
日本、いや世界でも「格差」とワーキングプアをはじめ、いろんな社会問題が噴出しています。
でもそれって、「今」が異常なのでしょうか?
いま、日本の社会問題を語る時に、すべて「戦後60年」を基準--つまり「正しい」---にしているようです。
確かに、多少の問題はあったにせよ、私はその時代は一種の「エデンの園」だったと思います。
経済は右肩上がり、世界に類を見ない高い教育水準と低い失業率。
モラルが平均的に存在し、希望にあふれ平等な社会。
まさしく「楽園」だったのでは?
でも歴史を見ても、「楽園」が永遠に続いている例はないのです。
病院だから倒産しないという神話も崩壊し始めたと言っていいのではないでしょうか?
これからの歯科医療-日本型社会の崩壊-へ続く
2007年10月10日
折れた歯の根と脳梗塞
金属のクラウンで被せてある奥歯が何かおかしい。
歯と歯ぐきの境目にこのような器具を挿入してみると、
このように8mmも入っていく。
この部分の溝の深さの正常値は3mm。
何か異常が起こっている。
レントゲンを撮ってみる。
▼の所で歯の根が折れているのがわかる。
そこから感染を起こし、歯の根の間の骨が吸収されてしまっている。(黒く写っている部分)
この歯は神経がある歯。
神経があるのにこのような折れ方をするのは珍しい。
この方の咬む力は非常に強いと推測できる。
残念ながら、こうなると抜歯しかない。
しかし・・・・・
この方は脳梗塞のため、バイアスピリンという薬を服用している。
脳梗塞は脳内の血管が血の塊で詰まる病気。
この薬は血液を固まりにくくするお薬。
つまり出血した場合、血が止まりにくくなっている。
そのため、主治医と相談し、抜歯の3日前よりこの薬の服用をストップしてから抜歯をする。
抜歯を始める。
歯の頭の部分をつかんで抜くと、周囲の骨が吸収しているため、前の根は簡単に抜ける。
当たり前の話だが、折れた根は残っている。
その根も取り出した状態。
抜いた歯の全体。
炎症により骨が溶けたあと(レントゲンで黒く写る部分)は、不良肉芽と呼ばれるものに置き換わる。
▼がその不良肉芽。
その拡大。
あと9ヶ月ほど待って、骨が充分に回復しておればインプラントをする予定になっている。
ちなみに、バイアスピリンは抜歯の翌日から服用を再開していただく。
2007年10月09日
休日診療所
京都府歯科医師会は休日診療所を運営している。
2〜3年に一回会員に担当がまわってくる。

私が行くのは洛西。
洛西郵便局の隣にある。

診療室

平日は障害者の歯科治療をしているので、このような拘束具がある。

▼はレントゲン撮影をする時の拘束具。

通常は、会員の歯科医師一名、衛生士会の衛生士一名、歯科医師会の職員一名で運営されている。
出を待つ。
「今日は区民運動会があるので、外傷の子供が多いかもしれませんねー。」

一番の患者様。
2歳の女の子。
ブランコが当たり、乳歯が2本折れた。
一本は神経が露出していたので、麻酔をして神経を取った。

4歳の女の子。
ゴールネットに足をからませ転倒。
舌をかなり深く切っており、3針縫合した。
幸いそう大事には至っておらず、またどの子も聞き分けがよく、そう苦労はしないですんだ。
帰りはみんなご機嫌さんで、手を振って帰っていった。
予想は当たった。
運動会のせいで、このような子供が多い。
暇なら風景でも撮ろうと思っていたので、接写用のレンズとリングフラッシュを持ってきていなかった。

今日の担当衛生士のKさん。
不安な患者様に丁寧に説明をしてあげている。

本日最後の患者様。亀岡から。
6歳の男の子。
ウンテイから落ち、顔面を強く打撲。
上顎の乳歯が2本内側に倒れこんでしまっており、咬めない。
その歯はもうはえかわる時期でもあるので抜歯。
下唇の内側がザックリと裂けていた。
特に傷の深い部分はつぶれたようになっていた。
傷口が合わさるか心配だったが、縫合してみると大丈夫。
これできれいに治るでしょう。
「今晩から明日にかけてびっくりするぐらい腫れるかも知れませんが、心配ありません。
濡れタオルぐらいで、冷やしてあげてくださいね。」
来所したときは、落ちたショックもあってかなり動揺していたが、徐々に落ち着いてきて、処置はそう困難ではなかった。
みんな今日は幼稚園や学校にちゃんと行ってるかな?
2〜3年に一回会員に担当がまわってくる。
私が行くのは洛西。
洛西郵便局の隣にある。
診療室
平日は障害者の歯科治療をしているので、このような拘束具がある。
▼はレントゲン撮影をする時の拘束具。
通常は、会員の歯科医師一名、衛生士会の衛生士一名、歯科医師会の職員一名で運営されている。
出を待つ。
「今日は区民運動会があるので、外傷の子供が多いかもしれませんねー。」
一番の患者様。
2歳の女の子。
ブランコが当たり、乳歯が2本折れた。
一本は神経が露出していたので、麻酔をして神経を取った。
4歳の女の子。
ゴールネットに足をからませ転倒。
舌をかなり深く切っており、3針縫合した。
幸いそう大事には至っておらず、またどの子も聞き分けがよく、そう苦労はしないですんだ。
帰りはみんなご機嫌さんで、手を振って帰っていった。
予想は当たった。
運動会のせいで、このような子供が多い。
暇なら風景でも撮ろうと思っていたので、接写用のレンズとリングフラッシュを持ってきていなかった。
今日の担当衛生士のKさん。
不安な患者様に丁寧に説明をしてあげている。
本日最後の患者様。亀岡から。
6歳の男の子。
ウンテイから落ち、顔面を強く打撲。
上顎の乳歯が2本内側に倒れこんでしまっており、咬めない。
その歯はもうはえかわる時期でもあるので抜歯。
下唇の内側がザックリと裂けていた。
特に傷の深い部分はつぶれたようになっていた。
傷口が合わさるか心配だったが、縫合してみると大丈夫。
これできれいに治るでしょう。
「今晩から明日にかけてびっくりするぐらい腫れるかも知れませんが、心配ありません。
濡れタオルぐらいで、冷やしてあげてくださいね。」
来所したときは、落ちたショックもあってかなり動揺していたが、徐々に落ち着いてきて、処置はそう困難ではなかった。
みんな今日は幼稚園や学校にちゃんと行ってるかな?
2007年10月05日
2007年10月04日
奥さんからの紹介#7
奥さんからの紹介#6より続く

犬歯の後ろの歯を、

抜歯し、

仮のプラスチックのブリッジを入れておいたところも、

きれいに治ったので、型を取り、

セラミックのブリッジを作る。

それをセットして、本日の治療は終了。
奥さんからの紹介#7より続く
犬歯の後ろの歯を、
抜歯し、
仮のプラスチックのブリッジを入れておいたところも、
きれいに治ったので、型を取り、
セラミックのブリッジを作る。
それをセットして、本日の治療は終了。
奥さんからの紹介#7より続く
2007年10月03日
奥さんからの紹介#6
奥さんからの紹介#5より続く

下の前歯
仮のプラスチックのクラウンがはいっている。

仮のクラウンをはずしたところ。
歯周病の治療も終わり、歯ぐきも安定している。
この型を取り、

セラミックのブリッジとクラウンを作る。
これをセットする。
← 
治療後 治療前

その裏側
奥さんからの紹介#7に続く
下の前歯
仮のプラスチックのクラウンがはいっている。
仮のクラウンをはずしたところ。
歯周病の治療も終わり、歯ぐきも安定している。
この型を取り、
セラミックのブリッジとクラウンを作る。
これをセットする。
治療後 治療前
その裏側
奥さんからの紹介#7に続く


