2007年07月31日

「援助者」TさんFさんへ#6

8月1日より勤務する衛生士さんたちへの手紙です。

「衛生士としての品格」より続く

いよいよ明日から勤務ですね。
ドキドキしてますか?
私たちも同じですよ。(笑)

8月1日に勤務して一番最初に見てもらうのはEXAM2という時間です。

これはその前にレントゲン撮影などの詳しい検査をし、それをもとにお口の中全ての状態の分析と治療計画を説明するもの。
そして、「虫歯はなぜできるのか?」「歯周病とはどういうものか?」を担当衛生士がパソコンを使って説明した後、プラークコントロールの練習をし、グロススケーリング(大まかな歯石とり)までします。
これはどんな患者様でも1時間30分の予約を取っていただきます。
ここで、私たちが一番重要視するのが「フロス」です。

ですので、ブラッシング指導とは言わず、あくまでもプラークコントロールと呼びます。

お二人が当院に勤務されたとき、多分気づいてもらえるだろうと思います。
治療が始まり、形成や充填をするとき、歯肉縁に近い部分を削ってもほとんど歯肉から出血をしないということを。
これは私のテクニックというより、その時点で、ほとんどの患者様がフロッシングの習慣を身につけているからです。

十数年前、私の師の川村泰雄先生からフロッシングの重要性を教育されました。
その東京の講習会から帰ってきた翌日の月曜日。
私はスタッフに言いました。

「今日から全ての患者さんにフロスの説明をする。」

スタッフの反応はどうだったと思います?
衛生士全員が反対したのです。

「どうせ説明しても、患者さんは絶対してくれませんよ。」

というのがその理由でした。

その前の講習で、私は川村先生からプランニンングについても教えてもらっていました。
川村先生の治療計画は常に最上のプランでした。
内容も、もちろん治療費においてもです。
そのとき川村先生はこう言われました。

「こんな大掛かりで治療費もかかる治療プランを説明しても、患者さんは絶対に『うん』とは言わないと思うでしょう。
ほとんどの歯科医がそう考えます。
でも、なぜそれをあなたが決めるのですか?
それを決めるのは患者さん自身ではないですか?」

その言葉に感動をした私はスタッフにもこう言いました。

「フロスをするかしないかは、患者さんが決めることだろ?
やりもしないで、何でしないと決めつけるの?
とにかく、今日からやる!」

スタッフは半信半疑だったと思います。
正直なところ私もそうでした。(笑)

で、結果はどうだったか?
それは8月1日が来ればよくわかっていただけます。

私はパンキー先生の書かれた本にある日出会いました。
「パンキーフィロソフィー(パンキーの診療哲学)」という本です。
大変感動をしました。
しかし、そこに書かれていたのは診療に対する哲学でしたので、実際にはそれをどう診療に生かしていけばよいのかわかりませんでした。

そして川村先生の講習会に参加したとき初めて、川村先生がそのパンキー先生に直接指導を受けられていたことを知りました。
不思議な縁でした。

その「パンキーフィロソフィー」の中にこんな言葉があります。


あなたのするべきことは、歯科医学のできうる最適の方法を患者に告げることです。
その上でどうするかは、患者が自分で決定することなのです。
患者との間に妥協を図るつもりであるなら、あなたが前もって判断するのではなく、患者の知識を基本において妥協することです。
あなたはすべての患者に最適な歯科治療がどういうものかを話すべきです。
そして、患者がどこか他へ行く決心をしたときにも、戻ってこられるようにドアをあけておきなさい。


                              Dr.ダニエル・ハリースミス


一昔前のアメリカでは、虫歯になればお金をかけて治療をするより抜歯をすることが常識でした。
それについて疑問を感じていたパンキー先生は、母親からのこの手紙を契機に変わります。

「あなたの診療はうまくいっているようで何よりです。
でも、私がうけたようなことを、患者さんにしてはいないでしょうね。
私は歯をすべて抜かれてしまって、今では義歯をしています。これは私の人生にとって最高に不幸な経験です。」

このとき、彼女はまだ42歳で美しい女性でした。

それから、いい治療をするためにパンキー先生は奮闘していました。
しかし、なかなか理解されません。
そのため貧乏だったパンキー先生は、よき理解者のブランチャード夫人の援助でパリの国際歯科学会に行きます。

パンキー先生を援助したブランチャード夫人は富豪の未亡人でした。
パンキー先生をパリに行かせるため、夫人はこう言いました。

「あなたは前途有望な若者なのです。
この小さな治療室の外の世界で何が起こっているのかを出かけていって見るべきです。
そこで、世界的に有名な数多くの歯科医師と接触できるのではないでしょうか。
あなたはそこで何かを学ぶはずです。
私はあなたがとても大きな可能性を持っていると確信しているのです。」


そこで紹介された Dr.ダニエル・ハリースミスにこう言われたのです。
Dr.ハリースミスはパリで超一流の歯科開業医でした。
アラブの王様なども治療にきており、治療のお礼にロールスロイスをプレゼントされたこともありました。

私の診療室では一貫して流れている方針があります。
それがこれです。

私は常に患者様にこう問いかけます。

「あなたはどうしたいのですか?」

全ての決定権は患者様にあります。
私たちは、患者様がよい決定をするための援助者なのです。



援助をするためには「力」が要ります。
それは「お金」であったり、「強い意思」であったり、「体力」であったり。
その中で、大事なことは「見識」でしょうか。
ブランチャード婦人の見識は素晴らしいものでした。
なぜならパンキー先生の業績はこのように発展したのですから。

このパンキー研究所には世界中の歯科医が勉強のために訪れます。
私が行ったときも、「あなたが帰った後には、スペインからの歯科医のグループがやってくる。」と言っていました。
素晴らしいことに、この研究所は営利目的ではなく、すべて寄付でまかなわれています。



患者様の援助者となるべきあなたたちに一番必要とされるのは、「人間を理解できる広い心」です。
そのためには、衛生士の勉強だけでは足りません。

新聞を読んでください。ニュースを見てください。それで世間の動きを常に知って、それについて考えてください。
知っているだけでは足りません。
自分の心で考えることが大切です。

本を読んでください。特に古典を。
映画を観てください。ドラマを観てください。ドキュメンタリーを観てください。もちろん質のいいものを。
そして、感動を忘れないようにしてください。

美味しいものを食べましょう。料理をしましょう。
料理は総合芸術ですし、人をもてなす心が養われます。

いい人達と付き合いましょう。
良くない人と付き合っていると、全てがそんなものだと思ってしまいます。
あなたの友人は誠実ですか?そして有能ですか?

お洒落もして下さい。それは決して高価である必要はありません。
創意工夫と美的センスが養われます。

美術館にも行きましょう。
本物に触れることは大事です。

そして一番やって欲しいこと・・・





院長を大事にしてください!(爆)




【業務連絡】

Thinksellさんへ

打ち合わせの日程のご連絡が遅れてすみません。
次回は、この新人達に「衛生士として、何を学ぶべきか?」についてお話をして欲しいのです。
時間は40分ほどを予定しています。

明日その日程を決めてご連絡します。
よろしくお願いします。

 
posted by maruoka-yoshimitsu at 08:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 診療ポリシー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月30日

「衛生士としての品格」TさんFさんへ#5

8月1日より当院に勤務する衛生士さんたちへの手紙です。

「勤勉、辛抱、分相応、もったいない」より続く

ボクシングで今活躍中の一家がいますね。
兄は確か世界チャンピョンです。
私は格闘技が好きなので、ボクシングの試合はよく見ます。
でもK家の人たちの試合は決して見ません。
なぜなら彼らには「品位」というものが全くないから。

外国出身の横綱がいます。
非常に強いですね。
でも今回「腰椎損傷のため、6週間の加療、安静を要す」という診断書を出して、巡業を休み母国に帰ってしまいました。
しかしその母国で、元気にサッカーをしている姿がビデオにとらえられました。
元サッカー選手がこう言いました。
「この診断書の内容だと、絶対にサッカーなんてできないですよ。」

「Noblesse Oblige」という言葉があります。
騎士道の精神を表したものです。
日本語に訳すと「位高ければ努め多し」となりますか。
位が高ければ偉いわけではないのです。
強ければ何をしてもいいというわけではないのです。
その地位における振る舞いかたがあるということ。
亡くなった小説家の開高健は、これを「漂えど沈まず」と訳しました。

あなた方が医療関係の仕事ではなく、もし他の仕事をしていた場合、「オイ」「ちょっと」「ねーちゃん」などと呼ばれることがあります。
しかし、私の病院で働いている限り、まずそういうことはないでしょう。
ほとんどの患者様は、敬意を持ってあなた方に対応してくださるはずです。
なぜでしょうか?

お二人は衛生士学校を卒業するとき、戴帽式を経験しましたよね。
頭を下げ、ナースキャップを頭に載せてもらい、衛生士となるための誓いをたてたはずです。
一時期、このナースキャップを廃止しようとする動きがありました。
清潔には関係ないし、反対に業務の邪魔になるというのがその理由です。
もちろんそれにも一理はあります。
でもここで忘れられていることがあります。
それが「Noblesse Oblige」です。

このナースキャップは清潔には直接関係しませんが、「清潔感」を表しています。
そして、私たち医療人の誇りの象徴なのです。
単に役に立たないから必要ないというようなものではありません。
反対にいうと、これがあるからあなた達の身分が保障されます。
もうよく知っているように、私の病院では全員がこのナースキャップを被っています。
それなくして診療室に入ることは許されません。

全ての権利には義務が伴います。
あなた方が患者様に敬意を持っていただくということは、あなた方も患者様に対し大きな義務を負っているのです。
その義務とはなんでしょう?
奉仕の心?治療技術?医学的な知識?

私が、衛生士として一番大事なことと考えるのは「衛生士としての品格」です。
では「品格」とはなんでしょうか?
「オホホホホ」と上品に笑うことでしょうか?
一見優雅な振る舞いでしょうか?
それはただうわべのことにしか過ぎませんよね。

小山衛生士のことがよく出てきます。
もちろんあなた方の直接の指導教官ですし、上司になりますから当たり前のことですが。
しかし、その他の理由があるのです。

小山衛生士は結婚しても働いてくれていました。
そして妊娠し、出産のため退職することになりました。
その当時はなかなか後任の衛生士が決まらず、正社員での勤務が終っても、結局は臨月まで受付を手伝ってくれました。
もう限界となり退職しましたが、その一週間後に出産しました。
もしかしたら受付で産気づいていたかも知れません。

1年ほどは完全に子育てに専念していましたが、その後不定期に教育のためなどに来てもらっており、この5月より正式に復帰したところです。
あなた方の指導教官を選ぶときに多少は考えました。

この「メインテナンス」のカテゴリーの2004年12月28日以前の記事をみていただくとよくわかります。
小山衛生士が退職した月の担当患者様たちの様子です。
これを見ていただければあまり説明は必要ないかもしれません。
退職する前でも、担当するメインテナンスの患者様が多く、インプラントや補綴の複雑な治療の介助につくことがあまりできませんでした。
もちろんブランクもあります。

なので、もしかしたら、病院の細かいことや、複雑な治療内容のことを一から十まで知っている大谷衛生士を指導教官にすることが良かったかもしれません。
今の私の病院に一番ふさわしい雰囲気と能力を持った服部衛生士を、指導教官にすることもいい選択でしょう。
もちろん私はスタッフ全員を信頼しています。

その中でも私は小山衛生士を選びました。

時間は誰にでも平等です。
私と彼女との間には15年ほどの時間を共有した歴史があります。
松下幸之助が言いました。
「人は10年付き合ってみないとわからない。」

もう15年ですので、お互いによくわかっていると言ってもいいでしょう。

彼女の患者様はなぜメインテナンスに必ず来られていたと思いますか?
話術が巧みだからでしょうか?
スケーリングが上手だからでしょうか?

残念ながら、小山衛生士が退職してからメインテナンスに来られなくなった患者様が何人かいらっしゃいます。
ショックなことに、私が大掛かりな治療をしたにもかかわらず、病院を変わられた方が1名いることも知っています。
それも、彼女から聞きました。
つまり、彼女はそうなってもその患者様とコンタクトがあるということです。

なぜでしょうか?
患者様は、歯といえども自分の体を任せる立場です。
自分の体を任せるのには勇気がいります。
そのためには信頼できる人かどうかが基準になるのだと思います。
信頼できない人に自分を任せようとは思わないでしょう?
患者様はそれを敏感に感じるのだと思います。

これが小山をあなた方の指導教官に選んだ最大の理由ですし、そして「何をもって『衛生士としての品格』とするか?」の答えです。



だれでも、あなたのところに来た人が

前よりもっと気分よく もっと幸せな気持ちで帰ることができるように。


                            マザー・テレサ




そしてもちろん、これがあなた方になって欲しい衛生士像です。
信頼関係を築くには時間も必要です。
私はTさん、Fさんとは長いお付き合いができそうだと感じています。
開業してもう19年ですからそれはわかるのですよ。
二人は間違いなく神様からのプレゼントです。




【 業務連絡 】
8月2日は、診療終了後、四条烏丸の近くで少し飲みながらお話をしたいと思ってます。
説教じゃありませんよ。(笑)
緊張しているでしょうから、少し気分をほぐして欲しいと思ってのことです。
できたら時間を空けておいて下さい。
もちろん都合が悪ければ結構です。


「援助者」へ続く

 
posted by maruoka-yoshimitsu at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療ポリシー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月29日

「勤勉、辛抱、分相応、もったいない」TさんFさんへ#4

8月1日より当院に勤務する衛生士さんたちへの手紙です。

「すべては患者様のために」より続く

私は戦後50年経って日本人が忘れたことは、「勤勉、辛抱、分相応、もったいない」だと思っています。
今日はそのことについて。
一般的な話はここまでにして、明日からは衛生士の業務について書きますね。


@勤勉

サッカーのオシム監督は知っていますか?
最近「日本人よ!」という本を出されました。
とてもいい本だと思うのでよければ読んでみてください。
その中に、こんな言葉があります。

「今の日本人が勤勉であるかどうかは疑問だ。
現在、日本人は非常に高い生活水準を保っているが、それは勤勉だった先代が作ってきた生活水準を今の人々が享受しているだけなのではないか?」

今から14〜15年ぐらい前でしたか、まだバブルのころ。
当時は「時短」と言って、働く時間を短くし、また働くことが悪いことのように言われていました。
そのときに私はこう言っていました。

「日本は国土も狭いし、資源もない本当は貧乏な国なんや。
ただ勤勉だけでもってきた。
時短、時短と言うが、中国見てみ。
屋台でご飯食べて、女性も共働きで一生懸命働いている。
そのうちに中国に負けるよ。」

事実かどうかは、小山に聞いてみてください。
まあ最近はモラルの問題もありますし(「チャイナリスク」を参照)、一概には言えませんが、近い状況にはありますよね。
お二人が勤勉であることはよくわかっていますよ。
私は勤勉こそが美徳であると考えています。
なので、それをもう一度認識しておいて欲しいのです。
何かを身につけようと思ったら、勤勉に勝ることはありませんから。


A辛抱

よく字を見てください。
辛抱は、「辛さを抱く」と書いてあります。
言い換えれば「痛みに耐える」ということかと。

これからいろんなことを勉強し、実習していきますが、もちろんすぐにはできません。
うまくなろうと思ったら、先ず、うまくいかなくて辛いその状況に耐えることが大事です。
そこで逃げ出したり、安易な道に走れば状況は悪くなるばかりです。
私が尊敬する内田樹先生がよく書かれている「中腰で耐える」ということ。

そうしながら周囲をよく見渡し、うまくいかない原因についてじっくり考えてください。
その原因に気づかず、闇雲に同じ失敗を繰り返せば消耗するだけです。

苦しい修業時代を送って専門家になるためのライセンスを受けるのは大変意義がある、とわたくしは思う。
後で思うと、苦しい時代が実は一番楽しい時代であったことに気がつくものだ。
自分の為だけに、5年も6年も修行するなんて、なんて贅沢なのだろう。
           柳田充弘 京都大学元教授



B分相応

もうこの言葉は死後でしょうか。
Tさんはインプラントに興味があると言っていましたので、ここでは治療の範囲について私の考えを述べてみます。

先々週でしたか、東京のある歯科医院でインプラントの手術中に出血が止まらなくなり、その患者様は他の病院に搬送されましたが、翌日死亡されたということが報道されていました。
これだけですぐに「ミスだ」とは言い切れません。
人間の体の反応は実に様々です。
とても特殊な体質の方もいますから。

Tさんの面接のとき、「私はインプラントはしますが、それを前面に打ち出しているわけではありません。成功するであろうと予想できる手術しかしません。」と言いました。
ちょっと不思議でしたか?

その理由がこの「分相応」なのです。
歯科医はよく講習会に出かけます。
私も今日インプラントの講習に行きます。

そこで問題なのは、昨日聞いたことをすぐに今日患者様にしてしまうことです。
もちろんそれはいい場合もあるのですが、特に外科処置についてはそうではないと思います。
それだけの技術があればいいのですが、患者様は実験台ではないのです。
先ほどの死亡例も、どういう状況で、どういう手術をしていたのかわかりませんので、推測は避けますが、最近はインプラントでも骨の移植などとても大掛かりな手術をするようになってきています。

問題は、それを普通の歯科の診療室で行ってもいいのか?ということです。
私は町の開業医です。外科の専門医ではありません。
町の外科の開業医で骨の移植手術はしないでしょう?
それは設備の整った大きな病院の、それも麻酔医のいる(麻酔医は麻酔だけではなく、全身管理を受け持ちます)手術室で行われます。
ですので、私は今そこまでの手術はしていません。

そうです。それが私の分相応です。
なので、トラブルが起きないのです。
トラブルは歯科医にとっても、患者様にとっても悲惨です。

私は常に80%の治療を心がけています。
つまり100%の能力を持って、その80%までの能力でできる治療をします。
そうしておけば、トラブルが起きても後の20%の能力でそれを解決できますから。

そして、常に検査、診断、計画、準備、確認を怠らないことが大事だと思います。
これもよく言うことですが、

「アレッと思ったらそれをそのままにしない。
それを誰かに言いなさい。
自分だけで抱え込んだり隠したら、後で取り返しがつかなくなる。」

これはとても大事なことです。
私はミスを責めませんから、このことは心に留めておいて下さい。

「準備ができていないのに、戦いのフィールドに立つな。」

       アール・ウッズ(タイガー・ウッズの父親)


Cもったいない

これも死語に近いものだったのですが、ノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさんがこの言葉を世界中に広めました。
国連で「mottainai」の大合唱が起こったのですよ。

これは日本人の美徳です。
古来日本人は多神教でした。
存在するあらゆるもの、特に自然に感謝し、そこに神の存在を感じていました。
だから、昔はおくどさんや、便所にまで神様がいました。
私も田舎のおばあちゃんの家で便所の神様を見たことがあります。(ウソです)

そこには全てに感謝し無駄にしない生活がありました。
地球温暖化対策など、一昔前の日本人の知恵と習慣を思い出せば結構いい案が出るはずです。
でもここで言いたいのは、物についてのことではありません。

一日一日を大事に過ごして欲しいのです。
あなた方がこの世に存在するのは、奇跡に近い確率なのですから。

しないといけないことをせず、後悔するのはもったいない。
愛されないのはもったいない。
怠惰に過ごした時間はもったいない。
満たされない一日の積み重ねで一生を終るのは、本当にもったいない。


どうか心をつくし、能力をつくし、
また、これまで蓄えた力を全て発揮して、
出し惜しむことのないようにしてください。

もし成し得ぬというものがあるならば、
それはまた、なさないのであり、
できないのではない。


               吉田 松陰

「衛生士としての品格」へ続く

  
 
posted by maruoka-yoshimitsu at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療ポリシー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月28日

「すべては患者様のために」TさんFさんへ#3

8月1日より当院に勤務する衛生士さんたちへの手紙です。

「人間というもの」より続く

Tさん、Fさん、あなたたちは何のために働きますか?
一言で答えて下さい。




じゃあ、私の答えを言います。
私はお金のために働いています。

どうでしたか?
同じ答えでしたか?
それとも違いましたか?

誤解されてもいいんです。
もう一度言いますが、私はお金のために働いています。

お金を稼ぐのは大変です。
嫌な思いをして、我慢をして、クタクタになるまで働かないとお金は得られません。
でもそれは私たちの患者様も同じですよね。
嫌な思いをして、我慢をして、クタクタになるまで働いて得たお金で治療費を払って下さっています。
それが私たちの生活を支えているのです。
それを決して忘れてはなりません。

私もお金は使います。
それは自分のために使います。
そのために働いています。
本であったり、映画のDVDであったり、色んな人と話をしながら楽しく飲んだり食べたり、服であったり(お洒落は美的感覚を養うためにとても大事なことだと思います)、趣味のものであったり。
そういうものにはお金を惜しみません。
それは私の心を豊かにし、治療や患者様に対する接し方に大きな影響があると思いますから。
でも私の車は日産のノートの試乗車落ちの中古です。
祇園には最後いつ行ったのかもう憶えていません。

私が一番贅沢をしているのはスタッフだと思っています。
これからはスタッフは7人になります。
お掃除の安井さんを入れると8人です。
日によっては一日に来られる患者様の数より多いときがあるかもしれません。
それでいいと思っています。
それは全ては患者様のためにと思っているからです。
もうわかるでしょう?
だから私は懸命に働くのです。


「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない。」 『鏡の国のアリス』



あなた方の教育にお金も時間もたっぷりとかけるつもりですが、それは患者様のためです。
今回結婚のため退職する衛生士も、私のクリニックに来た当初は小山衛生士がまだ小さい子供を妹さんに預け、週に1〜2回でしたがその教育のためだけに無理をして来てくれ、一から衛生士業務を教えました。
確かに経費はかかりましたが、それは全て患者様のためだったのです。

これからの研修期間の間、このことを絶対に忘れて欲しくはないのです。
決して私のためではありません。
最初に戻りますが、患者様からいただいた治療費でその経費がまかなわれます。
あなた方が患者様に喜ばれる衛生士になることができたとき、初めてそれが患者様に還元されることになります。

昨日のエントリーでは仕事というものについて、かなり厳しいことを書いたかもしれません。
でももうわかってくれてはいると思いますが、診療は5時には終ります。
過酷な労働をしろと言っているわけでは決してありません。
あくまでも姿勢のお話です。

今から80年前、デビスカップの決勝戦に出場し、ウインブルドンのセンターコートで当時の王者チルデンを苦しめた日本人がいました。
そのテニスプレーヤーの名前を清水善三と言います。
彼の言葉にこんなものがあります。

「タバコをすって、お酒も飲んで、夜更かしして、それでテニスも上手くなろうなんて欲張りだよ。」

私はこの言葉が好きなんです。

言い換えれば

「楽をして、人に頼って、休みもたっぷりとって、それでいい技術を身につけようなんて欲張りだよ。」

となるでしょうか。

しばらくは、診療が終っても多少の居残りはしてもらうことはお話しましたよね。
私もできるだけお付き合いはします。
それは患者様のためでもありますが、もちろんあなた方のためでもあります。

私の病院で正しい知識と卓越した技術を身につけることができれば、あなた方は一流の衛生士になれます。きっとなれます。
どこへ行っても恥ずかしくはないはずです。
それはまた、私があなた方にできる最大のプレゼントです。

物やお金はいつかはなくなります。
でも内面に蓄積された財産は、いくら時間が経っても色あせたり朽ちていくことは決してありません。

今日のエントリーの最後に、今私が一番好きな言葉を書いておきます。
辛いときにはこの言葉を思い出してください。


あなたが 虚しく生きた今日は
昨日 死んでいった者が
あれほど生きたいと 願った明日



そうそう

もう1人非常勤のスタッフがいました。
今日は私に付き合って休日出勤してくれています。

「勤勉、辛抱、分相応、もったいない」に続く

 

   
posted by maruoka-yoshimitsu at 07:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療ポリシー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月27日

「人間というもの」TさんFさんへ#2

8月1日より当院に勤務する衛生士さんたちへの手紙です。

「迎春準備」より続く

先週スタッフに話をしなければいけないことがありました。
それを、これからの手紙の枕として使ってみます。
このブログはスタッフもよく見ていますので、嘘がないように、私が喋ったままをあえて加筆修正をせず、憶えている限りそのまま載せます。
( )で説明が必要な部分は補ってあります。
そして、この話の後半の部分は削除をしています。

............................................................................................................

今日はいい機会なので、「仕事、医療、休み」について俺の考えを言っておく。
俺は困った患者さんがいたら、どんな夜中でも、どんなに(お酒を)飲んでいても、どんなに熱があってもここに来ているのは知ってるよね。
なぜだと思う?
医者だから?
違うよ。もっとシビアだよ。
それはそれで俺の生活が成り立っているから。
そうしなければならないから。

俺の家は文房具の商売をしていた。
俺は小さいころからこう言われて育った。

「商売人と言うのはたとえ1円のものでも買ってもらったら、領収書を書いて『ありがとうございました。』と頭を下げるのが商売人だ。」

それが仕事っていうものだよ。
まだ新しい人は知らないと思うけど、病院が(経営的に)楽になったのはここ数年。
その前は、月末になったら嫁さんがやってきて、
「来週、(治療費は)いくら入る?」
と聞いていた。(月末の支払いのため)
そして、請求書を順に並べ、
「この順番に払っていこう。」
とよく相談していた。
10数年間、年のうち半分はそんな状態だったと思う。
数百万円の赤字が出た年もあった。

小山さんはよく知っているよね。
当たり前の話だけど、そんなときでも給料の支払いが遅れたことは一回もない。
ボーナスを下げたことも一回もない。
普通の会社なら利益がなければボーナスは出ないんだよ。
そして、どんな損害が出てもそれを責めたことも一回もない。

なぜだと思う?
それは俺がそうしたいから。
その反対は絶対にしたくないから。
だから懸命に働く。
自分のプライドのためにそうしている。
今でも、しておかなければいけないことに気づいて夜中に目が醒めたら、そのままここに来て仕事をしている。
いちいちそんなことは誰にも言わないけど。
仕事とはそういうもの。

次は休みについて。
有給休暇を100%消化して下さいということは、「休みは有給で取ってね。そのかわり病院はできるだけ開けますよ。」ということ。
どんないい治療をしていても、しょっちゅう閉まっている病院なんか、なんの役にも立たない。
俺も今は少し余裕もできたので、1週間でも10日でも休んで旅行に行くことはできるし、行きたいよ。
でもなぜそれをしないと思う?
そうしたら、患者さんが困るから。
だから行かない。

有給休暇なので、いつ、だれと、どこに行こうがそれは自由だ。
俺は「有給下さい」と言われて、そんなことを聞きもしないだろ?
仕事と有給休暇では仕事のほうが優先されるんだよ。
でも、いくら忙しい時でも「その日はダメ」と言ったことも一回もない。

時間はきちっとしていると思うよ。
普通はミーティングは仕事が終わってからだよね。
でも俺は勤務時間内にやっている。
これもね、俺がそうしたいからそうしている。

以下・・・・・

............................................................................................................

話しをしたまま正直に書きました。
それで私の仕事に関する考え方、姿勢をよく理解してもらえると思いますから。

衛生士としての教育というと、「スケーリングのテクニックから」なんて思ったでしょう?
私の病院と他の歯科医院と多少差があるとすれば、治療技術の上にある「人間というもの」を大事にしていることではないかと思っています。
「人間というもの」というのは患者様についても言えることですし、私たちについても言えることなのです。

私の師である川村泰雄先生がよくおっしゃっていました。

歯が1本だけやってきて、『治して下さい。』とあなたの診療室のドアをノックしますか?
歯はその人のお口の中に植わっているのです。
あなたが治すのは人間、その人自身なのですよ。


皆さんは私の病院の今の姿を見られて、最初からこうだったと思うかも知れません。
しかしこうなるのには19年かかりました。
でも決して苦しいとか、やめたいとかは思いませんでした。
まだ若かったですし。
なんと言っても仕事が好きでした。
仕事が好きというより、何かに集中して懸命に努力することがとても面白い。
それが人生の醍醐味かと。

ストレスこそ人生。修羅場は男の花道。(by 丸岡芳充)


またあなた方にとって幸運なのは、指導教官になる小山衛生士が本格復帰した直後だったことです。
小山衛生士とは川村先生の講習会のため泊りがけで大阪まで一緒に行きましたし、それで10年以上前に私の診療室がダイナミックに変わっていった過程を経験してくれています。
私の右腕でもありますし、それよりもはや戦友と言っていいのかもしれません。

ああっ!もちろん他の講師たちも充実してますよ。
(「また、小山さんばっかりー」って言われそうですし・・・ 笑)


今日は大谷衛生士が受け付け業務の研修プログラムを作成中。

一つ一つについての解説は明日から始めます。

「すべては患者様のために」へ続く

 
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2007年07月26日

「迎春準備」TさんFさんへ#1

8月1日より丸岡歯科クリニックに新しく勤務をする2人の衛生士さんたちへの手紙です。

Tさん、Fさんあと一週間ですね。
今の感想は?(笑)

私たちみんな楽しみにしていますよ。

 

 
昨日のスタッフルームの模様替えの様子です。
今までは5人でしたが、しばらくの間は7人になります。
なので、23年前に私が京都に来て最初に買った机が解体され、大きなテーブルが用意されました。
私も手伝ったのですよ。


ロッカーも搬入されました。

これからの講師陣を紹介しておきます。

小山衛生士

面接のときに話をしているので、もう知っていますよね。
小山はあなた方の直接の指導教官となります。
今は研修プログラムと役割分担、時間割を作成中。

【指導内容:統括、歯周治療関係、メインテナンス】

大谷衛生士

丸岡歯科クリニックの生き字引。
どこに何があるのか全部知っています。

【指導内容:受付業務、レセプト、院内全体の把握】
レセプトはこれから紹介する坂尾が作成しますが、ひととおりの知識は習得してもらいます。

服部衛生士

通称あやや(ても、私だけか?)で、元モデル。
患者様に接する際のスマートさはピカイチ。

【指導内容:インプラント関係、パソコン】
カルテ入力用のパソコンは大谷が指導します。服部はパワーポイントやグラフィックソフトについて教えます。
それと院内新聞の作成も。

坂尾歯科助手、技工士

本来は受付担当なのですが、最近は技工室にいることが多いです。
愛嬌は一番。

【指導内容:技工、咬合】
フェイスボーを使用して、咬合器にスタディーモデルを装着するところまでは実際にやってもらいます。
歯周病には咬合も関係がありますので、咬合についても一応の知識は身につけましょう。

「人間というもの」へ続く

 

 
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2007年07月25日

アタッチメントと内冠外冠の義歯#4


アタッチメントと内冠外冠の義歯#3より続く


歯にアタッチメントのついたクラウンと内冠を接着する。

 
内冠の上に、外冠を合わせて、

 
外冠を義歯に埋め込む。
これで義歯の完成。

 
このように入っていく。


義歯とクラウンの接合部。

 
全体像。

 
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2007年07月24日

アタッチメントと内冠外冠の義歯#3

 
アタッチメントと内冠外冠の義歯#2より続く


何も入れていない状態の模型。
仮のプラスチックの歯を外すと、お口の中は現在この状態。


歯に接着するクラウンを入れたところ。


その上にこんな義歯が入る。

 
奥歯はこのようなクラウンをセットする。
上の部分(外冠)が義歯に組み込まれる。


まだこの外冠は義歯に組み込んでいない。
前後の部分を固定してしまうと、どうしても生じる誤差の補正ができず、実際にお口に入れた場合、きちんと適合しない場合がある。
そのため、この外冠はお口の中で直接義歯に組み込む。


この段階での全体像。


完成した場合はこうなる。


その舌の側。


裏側。
外冠はこのように組み込まれる。


前歯の部分。
この義歯を維持する装置をアタッチメントと言う。
クラウンに付いているパーツをメール、義歯に組み込まれるパーツをフィーメールと言う。


このように、


入る。


裏側から見るとこうなっている。


入ったところ。

明日は実際にお口の中にセットして治療は終了となる。

アタッチメントと内冠外冠の義歯#4に続く

 

 
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2007年07月23日

アタッチメントと内冠外冠の義歯#2

アタッチメントと内冠外冠の義歯#1より続く


一番奥にある臼歯も一緒に処置をし、型を取りこんなものを作る。
▼の部分は外れるようになっており、義歯の内側に組み込まれる。


外したところ。
この部分はセメントで歯に接着する。


前歯の部分の拡大。


フィーメールと呼ばれる部分を外したところ。


裏側(舌の側)


奥歯の拡大。


歯に接着する部分を内冠、外れる部分を外冠という。


このように入っていく。


組み合わせた状態。


お口の中で合わせてみる。
まず歯に接着する部分。


全てを合わせた状態。
きちんと適合することを確認して、義歯の部分の製作に入っていく。

アタッチメントと内冠外冠の義歯#3に続く

 

 
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2007年07月20日

アタッチメントと内冠外冠の義歯#1


この方。


下顎の奥は歯がないが、骨の幅が狭すぎてインプラントができない。
「歯ぐきが痩せる」とよく言うが、これは医学的にいうと「廃用性萎縮」である。
歯の根は、顎の骨の中に植わっている。
咬むとその力は歯の根を通じて骨に伝わる。
それにより骨は全体のボリュームを維持する。
根がなくなり力が伝わらなくなると、骨は自分のボリュームを維持する必要が無いと判断し、維持することをやめる。
それに必要なエネルギーや栄養を他に回すほうがいいから。


この方の上顎。
この部分も歯がない。


しかし、骨のボリュームはまだ残っている。
このような所には、


インプラントを入れることができる。
なので、インプラントをするのであれば、できるだけ早くすることが大事。
またこのように、上顎にインプラントができるからといって、下顎にも同じようにできるとは限らない。

では、下顎はどうするのか?


まずこの下の前歯を、


削って、


仮の歯をセット。

アタッチメントと内冠外冠の義歯#2に続く

  
posted by maruoka-yoshimitsu at 09:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 入れ歯 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月19日

面接結果#2


昨日は募集していた衛生士さんの面接。
2人目です。

1人目がいい人で、2人目もまたいい人というのはなかなかないので、どんな人が来るのだろうといつものようにドキドキです。

1時半の約束でしたが、Fさんには早めに来ていただけました。
昨日は大変忙しく、午前の診療が延びていました。
通常診療が延びた場合、スタッフは昼休みが短くなるのですが、当院では人員に余裕がありますので、午後の診療が始まってもその担当だったスタッフは1時間休みます。
そのあたりもわかっていただけたので、早めに来ていただいたのに少しお待たせしましたが、反対によかったかもしれません。

外見はスマートでなおかつ親しみが持てる好印象を受けました。
外観といいますが、

【人は見た目が9割】

喋りはうまいのに信用できない人と、無口でも説得力にあふれた人の差はどこにあるのか。女性の嘘を見破りにくい理由とは何か。すべてを左右しているのは「見た目」だった!顔つき、仕草、目つき、匂い、色、温度、距離等々、私たちを取り巻く言葉以外の膨大な情報が持つ意味を考える。心理学、社会学からマンガ、演劇まであらゆるジャンルの知識を駆使した「日本人のための非言語コミュニケーション」入門。


なんて本もあります。

私は人相学もある程度は信用します。
これも統計学ですし。
それも見ているのですよ。(笑)

美人不美人(なんて言葉はないか)ということではなく(と言っても、Fさんは美人です)、やはり能力のある人は何かを持っていることを外観で感じます。
「光るもの」と言ってもいいのでしょう。
Fさんにはそれを感じました。
特に人をひきつける魅力を。

そして履歴書拝見。
履歴書はあることを注意して見ます。
これは私独特のものではなく、一般に言われること。
でもこれは当たります。
そしてそれについて質問します。
それが何かは明かしません。(笑)
それにあてはまる人は後で必ず問題を起こします。

Fさんの履歴書には傷がありません。
そこには傷どころか、とても頑張ってきた歴史がありました。
(まだ個人情報についてはあえてここには書きません。)

衛生士さんの面接においては2点ある質問をします。
それは専門的なこと。
つまり衛生士として必ず知っておかなければならないこと。
Fさんはこれについて正確に解答できました。

衛生士さんの面接をすると、驚くことに、この2つの質問に正確に答えられる人は10人のうち1〜2人しかいません。
これを知らないと、衛生士として仕事はできないはずなのですが。

つまりFさんは知識には問題がありません。
これは大きなプラスポイントです。

そして面接の申し込み時にFさんから「診療の見学をしたい」とのご希望がありました。
これもプラスポイント。
もちろん、ホームページやこのブログも詳しく見ていたでいており、このような診療体制で働きたいとのこと。

さて、同席していた小山衛生士と協議。

「Fさんの可能性に賭けてみよう。」

即決としました。

Fさん見てるよね?
当分頑張ってもらわないといけないけど、私も付き合いますから、頑張ってね。
あなたの笑顔はきっと患者様の心を癒します。
とても期待しています。

Tさん、Fさんとも8月1日が初出勤です。
1人では不安も大きいでしょうが、同期がいるというのはいいものだと思いますよ。
2人で切磋琢磨してどんどん伸びていってくださいね。

 

 
posted by maruoka-yoshimitsu at 11:59| Comment(0) | TrackBack(0) | スタッフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月18日

セラミッククラウン 07.7.18


今日はとても忙しく、また現在募集している衛生士さんの二人目の方の面接もあり、また昼休みはないものと覚悟しています。

なので、今日はこんなところで。

最近は奥歯でも銀歯ではなく、このようにセラミックで、歯と同じように治療したいという方が増えています。


ここに、


このセラミッククラウンを、


セットして治療終了。

 
posted by maruoka-yoshimitsu at 09:01| Comment(0) | TrackBack(0) | クラウンブリッジ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月17日

面接結果

現在衛生士を募集していますが、先週の金曜日に面接をしました。
面接に来られる方ももちろんドキドキしているでしょうが、面接をする私も実はドキドキしています。

「どんな人が来るのだろう?いい人だったらいいなぁ。」

と思っています。

では、私が面接のときに何を見ているか?
それはここでは明かしません。(笑)

応募してくださったのはTさん。
で、結果は?
◎でした。

面接の時には、必ずそのときにいる勤続年数の一番長い衛生士に同席してもらい意見を聞きます。
今回は小山衛生士が同席。

私が少しお話ししたあと、小山衛生士に「何か聞きたいことがあれば。」と聞きます。
ここで小山衛生士が質問するときは、何か「ん?」と思っているとき。
「いえ何も。」と言う時は、×か◎のどちらかです。

今回は「いえ何も。」でした。
しかし私は、質問する前にもう小山衛生士がどう言うかわかっています。
今回も予想のとおり。(笑)

面接の終わったあとで、診療の見学もしていただきます。
午後の診療が始まるまで少し待っていただいている間に、小山衛生士に聞きました。

「いい?」
「はい。」

小山衛生士とは14〜15年の付き合いですので、こんなものです。

即決ができる人はそう多くありません。
またそんな人とは後々問題もなく、いい関係が長く続くように感じます。
もちろん小山衛生士もそうでした。
(でも喧嘩はたくさん、たくさん、たくさんしてきましたよ。お互い若かったしね。おっと、失礼。)
不思議なことに小山衛生士の面接のときの場面はまだ鮮明に憶えています。

今回のTさんは当院のホームページを見ての応募です。
ハローワークや他の紹介所からの応募の場合は、場所や勤務時間だけをみて来られる方が多いのですが、Tさんは私たちの診療室の雰囲気を理解して応募してくれていますので、最初から期待はしていました。

お話を聞くと、技術や知識はまだまだですが(Tさんごめんね)、以前に勤務していた歯科医院は当院と似たようなシステムで運営されていたようですので、その点もプラスポイントでした。
そのような場合は戸惑いがありませんので、スムーズに行きます。
またTさんもそれを望んでいますし。

技術はセンスさえあれば必ずついてきます。
やはり一番大事なのはその根本。
根本とは人として信じられる何か。
Tさんにはそれがあるように感じました。
「意思決定」に関する本を読んでいても、「いい本だな」と思う本には必ずと言っていいほど書いてあります。
「迷ったときには、直感に従え。それは正しい。」と。
そういえば、心の声に耳を傾けず結構失敗してきました。

またTさんの場合、応募の電話があり、その次の日に面接、そして半月後に勤務。
こういう場合もうまくいきやすいケースです。
「面接はいつがいいです?」
「いやあの、ちょっといろいろ・・・」
などのような場合は、いくら能力があっても採用しないほうがいいと思っています。

これは採用にかかわらず、何にでも言えることかも知れません。
例えばトラブルが起こったとしましょうか。
トラブルはトラブルなりにタイミングがあり、それなりの理屈が通り、辻褄が合うものですが、そこで「何かおかしい」と感じるときはやはり「何かおかしい」時。
紆余曲折はあるにせよ、何かが成就するときは、それなりに納得できるストーリーがあるものです。
それを無理やり自分のストーリーにはめ込もうとすると、必ず破綻します。

水は必ず低いほうに流れます。それが自然。
無理やり高いところに上げると、物理的に水はエネルギーを持ちます。
実際には、そのエネルギーは負のエネルギーとなって自分のところに跳ね返ってきます。

Tさんは8月1日から勤務です。
少なくとも3ヶ月は小山衛生士についてみっちりと研修です。

「私は怒鳴ったりしないけど、厳しいよ。
 要求される仕事の質は今までとは違うよ。」

「試用期間は3ヶ月。
 3ヶ月後に何ができるようになってないといけないということではなく、その時点での可能性を見ます。
 可能性が無いと判断したら、『さよなら』を言うけど、これはお互いのためだから許してね。」

「大丈夫?それでもやっていこうと思う?」

厳しいとは思いますけど、このぐらい言っておかなければ。
Tさんは笑って「ハイ」と答えました。
ここで怯むようでは、はなから望みはありませんから。(笑)
 
多分Tさんはこれを見ていると思いますから。

がんばれ!!!

あなたなら大丈夫。
あなたの学校の先輩も立派な衛生士となり、幸せいっぱいで旅立っていきます。
これも何かのご縁でしょう。

この募集は終了しました。 
  

  
posted by maruoka-yoshimitsu at 11:46| Comment(0) | TrackBack(0) | スタッフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月13日

面接だ!


今日は衛生士さんの面接があります。
このブログやホームページを見ての応募です。
電話の感じはとても良かったので、期待してます。

久しぶりにこれを(笑)
海外のビールのコマーシャルはとても面白いですね。
日本でもこんなコマーシャルを放映してくれたらいいのに。











 
posted by maruoka-yoshimitsu at 09:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月12日

プラスチックの限界

昨日の記事に関連する。


歯と歯の間に虫歯ができ、それが小さい場合はプラスチックを詰める。
▲の所にもプラスチックを詰めてある。
しかし、最初からそうだったかもしれないが色が合っていない。
時間が経ち変色した可能性が高い。
また表面も劣化しザラザラしている。


詰め物を削りとり、


新しく詰めなおす。
今はきれいだが、何年か経てばまた変色を起こしてくる。
そのときはまた詰めなおさなければならない。

なので、フロスをして虫歯を作らないようにすることが大事ということ。

 
posted by maruoka-yoshimitsu at 09:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 外科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月10日

ああ、急患の次の急患

 
ああ急患!上か下かのその夜の出来事

お風呂に入って映画を観ていたら、鳴らないはずの私の携帯電話が鳴った。
確か9時40分ぐらいだったと思う。(もちろん夜ですよ。夜!)

「夜分すいません。
 ○○です。
 孫が『おばあちゃん、これ』って言うのでみたら、あの針金がぴーんとなってるんです。
 このままでは・・・・
 本当に申し訳ないのですが。」
「とりあえず10時に来てください。」

この子のおばあちゃんからの電話。


見てみるとこんな状態。
針金が変形している。
大分時間がたったので、慣れてきて自分で触っているうちに接着がはずれワイヤーも変形したものと推察。


残っている接着剤をとって、ワイヤーを外す。


受傷後1ヶ月経過しているが、歯も動揺しておらず、周囲の歯ぐきも健康な状態。
「あれっ?」と思うことはない。

どんな治療でも「あれっ?」と思うことがあるときは、ごく小さなこともそのままにしてはならない。
それは必ずと言っていいほど後で問題を起こす。
その場は原因などがはっきりわからなくても、どういうことが起こりうるか可能性を考えて、対処できるような準備をしておかないと、後で自分が泣くことになる。

「あれっ?」がないのはとても気分がいい。


まだ1ヶ月なので、もう少し固定を続ける。
変形したワイヤーを修正し、再度接着する。


固定完了。


この子は夢の中。


だってこんな時間ですから。
もういじっちゃだめよ。
 

治療終了後(笑)


お供のハイディももう眠い。

   
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2007年07月09日

セラミッククラウン07.7.9

 
今日はとても忙しいので、これで・・・


ここに、


このセラミッククラウンをセットして、


本日の治療終了。

 
posted by maruoka-yoshimitsu at 09:24| Comment(0) | TrackBack(0) | クラウンブリッジ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月06日

田中角栄の言葉

賛否はあろうかと思います。
私は田中角栄さんをあまり好きではないのですが、あるところで田中角栄さんのこんな言葉を見ました。

「時間を守れない奴は所詮何をやってもダメだ。」

日本人は基本的に性善説で成り立っている民族です。
多少ルーズでも、どこか良いところを探してあげているような気がします。
若いときや特殊な職業の人はこれでよいのでしょうが、時間にルーズな人はとてもいい人でも落ちていきますね。
やはり、たくさんの経験をしてきたからいえる言葉でしょう。
私はこの年齢になってやっとこの言葉の重さがわかります。

定期的にメールマガジンを送っていただけるTさんからの田中角栄さんの言葉の引用です。

空は落ちてこない。
山より大きな猪は出てこない。
お互い命までは取られない。
今は、いい世の中になった。心配するな。


前向きに進むためにはこの考え方は大事ですね。
なんとかなりますよ。(笑)

他人のために汗を流し、いやがることを進んでやる。
手柄は先輩や仲間に譲る。損して得をとれ。
泥は自分がかぶって逃げないことだ。
これを十年続ければ、われらの周りに人垣ができる。


田中角栄さんの秘書だった早坂茂三さんが書いていました。
「味方よりいかに広大な中間地帯を作るかが大事だ。」
と田中角栄さんは言っていたそうです。

人は城 人は石垣 人は堀
なさけは味方 あだは敵なり

と同じことだと思います。
今年は当院の衛生士が一人結婚の為退職します。
おめでたいことですので心から祝福はしているのですが、とても有能でしたので本当に残念です。
まさしく人は城ですね。
posted by maruoka-yoshimitsu at 09:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 丸岡私見 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月05日

インプラントのブリッジ#2


インプラントのブリッジ#1より続く


お口の中に入っているインプラント


横から見たところ。


ドライバーでヘッドを挿入する。


ヘッドが立った。


トルクレンチを使い、緩まないよう決められた強さで締める。


奥のインプラントも同じように、


ヘッドを立てる。


奥の歯ぐきが厚い部分のインプラント。


このため、このような人工の歯ぐきをシリコンで作っていたわけ。


完成したブリッジを、


セットする。


横から見たところ。

 
posted by maruoka-yoshimitsu at 09:34| Comment(0) | TrackBack(0) | インプラント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月04日

インプラントのブリッジ#1


インプラントの手術をして、良好に経過している。


左上の奥歯の部分。
この型を取り、


模型にする。


模型上で再現されているインプラントに、ヘッドをセットする。


2本のヘッドをセットしたところ。
ピンクのものはシリコンで作った歯ぐき。


なぜこのような人工の歯ぐきを作るか?


この部分のインプラントは深い位置に入っている。
つまり歯ぐきが厚い。
なので、上に作るブリッジの細部を、クリーニングしやすい形に作るためのひと手間。


完成したブリッジ。


ブリッジの表側。


ブリッジの裏側。

明日は、このブリッジをお口の中に移していく。

インプラントのブリッジ#2に続く

 
 
posted by maruoka-yoshimitsu at 09:58| Comment(0) | TrackBack(0) | インプラント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする